ブログひろばのみなさん、こんにちは。
富士通の小林です。
前回に引き続き、開発担当者にDESKPOWER LXシリーズの開発にまつわるお話を聞いていきます。
前回の記事はこちらです。
FMV DESKPOWER LX開発者インタビュー【前編】
LXにおける静音性の目安は「30db(ささやき声程度)」。
それは、どのような意味を持つ基準なのでしょうか?

奥行きも薄いDESKPOWER LX
「ささやき声」という基準
| 野村 | LXでは、28.4〜30.5dBという静音性を実現しているのですが、これは環境基準で「ささやき声程度」といわれるレベルです。 ちなみに、同様の基準では50dBで「静かな事務所」。 40dBだと「深夜の市内・図書館」となっています。 |
|---|
| dB(デシベル)値の目安 | |
|---|---|
| dB値 | 場面 |
| 120 | 飛行機のエンジン近く |
| 110 | 自動車のクラクション(前方2メートル) |
| 90 | 大声による独唱、騒々しい工場内 |
| 80 | 地下鉄の車内(窓を開けたとき)・ピアノ |
| 70 | 掃除機・騒々しい事務所 |
| 60 | 普通の会話・チャイム |
| 50 | 静かな事務所 |
| 40 | 深夜の市内・図書館 |
| 30 | ささやき声 |
| 20 | 木の葉のふれあう音 |
| 小林 | 並べると 「静かな事務所」>「深夜の市内・図書館」>「ささやき声」 ですか。 |
|---|---|
| 野村 | 深夜の市内とかは日によって違うような気もしますが(笑)。 これは音圧を元にした基準ですね。その他に、周波数も 聞こえ方を左右します。 例えば、dB値が低くても耳障りな周波数帯の音が飛び抜けて多いとやはり気になるものですが、開発ではそういった点も考慮する必要があります。 |
| 小林 | 「静音性」と一言で言っても、実は奥が深いのですね。 |
至高のスペックではなく、最良のバランスを求めて
| 小林 | 現状では28.4〜30.5dBとのことですが、これから先、もっと静かなモデルが出てくるのでしょうか? |
|---|---|
| 野村 | 静音性はとても重要なポイントですが、私たちは 「最良のバランス」を求めるべきだと思っています。 |
| 小林 | 「最良のバランス」ですか? |
| 野村 | はい。 静音性のみを追求するのではなく、サイズ・価格・性能・デザイン・ユーザビリティ(使いやすさ)等の様々な要素を損なうことなく、必要な静音性を確保する、ということです。 私たちが「30dB以下」を一つの目安に掲げているのは、 「それ以上だと静かとは言えない」 と判断するからです。 これをさらに25dB、20dBと下げるとなると、その分コストがかかります。 例えば現状から5dB程度下げることで、お客様に1万円以上の負担増となる、という試算もあります。 |

背面のカバーを外したところ。ネジ2本で外せて、メモリ増設も簡単。
| 小林 | つまり、コストがかかった分、最終的な価格に跳ね返ってしまうわけですね。 |
|---|---|
| 野村 | ええ。 音に関する感じ方というのは、人によって大きく異なりますので、一概に言うのは難しいのですが、たとえば30dBと25dBの違いは、静かな部屋でそれぞれを二つ並べて、耳を澄ませてやっとその差に気付く程度だと、私たちは考えています。 そして30dBという数値は、パソコンでDVDを観たりするような場合でも、十分静かだと感じるレベルだと考えているのです。 にもかかわらず、その先のわずか5dBを追求するためにお客様に余分な出費をお願いする(あるいは、ほかの機能を削ってコストバランスをとる)のは、ちょっと違うのではないかと思うんですよ。 |
| 小林 | 「オーバースペック(過剰な性能)」ということですね。 |
| 野村 | お客様の快適性を実現するためにかけていいコストと、かけなくていいコストがあると思うのです。 必要以上に静音性を追求するよりは、今後パソコンの性能が高まり発熱量もさらに大きくなったとしても、価格やほかの部分への影響を出来る限り抑えながら30dBを実現していく、そのバランスを追求する方が大切だと思います。 |
| 小林 | なるほど。 |

さまざまな要素について「最良のバランス」を追求したDESKPOWER LX
| 野村 | 今時点での「最良のバランス」という意味では、このLXは、一つの到達点だと思います。 それは、これで終わりという意味ではなくて、到達した先には次の山があるはずです。 引き続きチャレンジしていきたいと思っています。 そうでなくては、新しいモデルを開発する意味がないですからね。 |
|---|---|
| 小林 | LXを見る目が変わった気がします。 ありがとうございました。 |
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
DESKPOWER LXについて、開発者の想いをお伝えしました。
店頭でお見かけの際は、ぜひ一度触れてみていただければと
思います。
次週からは、春モデルから登場した新シリーズ「FMV-BIBLO LOOX R」の開発者インタビューをお送りします。ご期待下さい。



運用について