2009年 4月 21日
基本性能の大幅な向上
小林 | いよいよ、夏モデルが発売ですね。製品の特徴や、開発時の“こだわり”について、お聞かせいただきたいです。 |
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佐藤 | “こだわり”のポイントは、たくさんありますよ(笑)。 |
小林 | よろしくお願いします(笑)。最初にそれぞれの製品の特徴について、お聞かせください。 まずは「CE40」からお願いします。 |
佐藤 | CE40はベーシックモデルながら、前シリーズよりも基本性能を大幅に高めています。 具体的には CPUを Core2 Duo E7300 ⇒ Core2 Duo E7500、 メモリを 2GB ⇒ 4GB、 ハードディスクを 320GB ⇒ 500GB に。 そして、 ディスプレイを 19インチワイド ⇒ 22インチワイド にサイズアップしています。 |
小林 | 前シリーズなら1ランク上のモデルの仕様ですね。その他に特徴はありますか? |
佐藤 | お客様からのご要望にお応えして、SDカードとメモリースティックのメモリカードスロットを前面に搭載しています。デジタルカメラとの連携もスムーズですね。 |
小林 | ビジネスから趣味まで、さまざまな用途で使っていただけそうですね。 |
小林 | 続いて、「CE50」の特徴についてお聞かせください。 |
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佐藤 | ハイスペックモデルであるCE50では、 CPUを Core2 Duo E7300 ⇒ Core2 Quad Q8300 に しています。 Core2 Quad とは4つのCPU(処理装置)を使って、データを高速に並列処理するしくみですね。 また、メモリは2GB ⇒4GB、 ハードディスクは店頭モデルでは500GBのままですが、Web専用モデルでは1TBも選択することができます。 そして、グラフィックボードには、NVIDIA社の「GeForce 9500 GT」を採用しています。 |
小林 | こちらも前シリーズに比べて、全体的に向上していますね。中でも特徴的なのは、やはり Core2 Quad のCPUとグラフィック機能の強化でしょうか?
まずCPUですが、前モデルのCore2 Duo と比べて、Core2 Quadはどれくらいすごいんですか? |
佐藤 | 動画編集、映像形式の変換、サムネイル(小画像)表示の速さなどで比較すると、Core2Duoより1.3〜1.6倍は速いという結果が出ていますので、1.3〜1.6倍は高性能だと言えますね。 |
小林 | 1.3〜1.6倍であれば、使ってみると体感できそうな速度ですね。 |
高性能グラフィックボードの効果と搭載のための工夫
小林 | 次にグラフィック機能の強化についてなのですが、グラフィックボードの役割から説明していただけますか? |
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岡田 | グラフィックボードは、画像データを処理して表示する役割を持ちます。専用のビデオメモリを持っていますし、チップセットに内蔵されているグラフィックエンジンより格段に処理能力が向上します。
今回搭載した「GeForce 9500 GT」は、Microsoft社の「DirectX 10」に対応しているので、3Dの処理能力が要求される最新のゲームでも充分に楽しんでもらえると思います。 |
小林 | 先ほどから、モンスターハンターのデモ画面が流れていますが、やってみたくてウズウズしています(笑)。ゲームをしない人にもメリットはありますか? |
岡田 | 「GeForce 9500 GT」には、「PureVideo HD」という機能が搭載されています。
どのような機能かと言いますと、一般に動画を再生する際には圧縮されたデータを復元する処理を行いますが、これをCPUではなくグラフィックボード側で行うものです。 これにより負荷の高いハイビジョン映像も、CPUの動作状態に左右されずにスムーズに再生できます。 |
佐藤 | 付属ソフトの「WinDVD」と「DVD MovieWriter」は、この機能に対応しています。 |
岡田 | さらに、グラフィックボードのパワーを使って計算速度を向上させる「CUDA」という技術にも対応していますので、CUDA対応のアプリケーションでは、処理速度の向上も体感してもらえると思います。 |
小林 | 高性能なグラフィックボードを新たに搭載するにあたり、苦労はありましたか? |
佐藤 | 筐体サイズは前モデルと同様に9.9リッターとコンパクトなままで、ここまで高性能なパーツを組み込むのは難しかったですね。
というのも、グラフィックボードは高性能になるほど発熱量も増えるため、CEのようなコンパクトな筐体では熱対策が非常に難しくなるんです。 富士通としてはチャレンジでした。 |
岡田 | 当初、発熱量を考えると「GeForce 9500 GT」の搭載は無理かもしれないと感じていました。 けれども、なるべく高性能なボードを搭載したかったので、さまざまな熱対策を行いました。 |
小林 | 具体的には、どのあたりを工夫したのですか? |
岡田 | いくつかの部品は、熱の影響により寿命が短くなります。それらの部品は耐熱性の高いものを採用しました。
また冷却ファンも、弊社のビジネスユース向け高性能ワークステーション「CELSIUS」で採用し実績のある高品質・長寿命のものにしています。 このファンは、グラフィックボードの負荷が上がり温度が高くなれば高回転、温度が下がれば低回転になるように制御しています。 |
小林 | 回転数が低ければ、静音性にもつながりますね。 |
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岡田 | そうですね。一般に店頭で販売されている「GeForce 9500 GT」のファンは、常に高速で回転し続けるので、ファンの動作音も大きいです。
一方CE50では、回転数をコントロールすることでファンの動作音を下げているので、装置全体の静音性の向上にも繋がっています。 |
高野 | このファンコントロールは、グラフィックボードのファンだけでなく筐体内の複数ファンを連携させて行っています。 |
小林 | 複数ファンの連携、ですか? |