2009年 4月 28日
冷却性能と静音性を両立する「ファンコントロール」技術
小林 | 前回、グラフィックボードのファンだけでなく、筐体の中にある複数のファンが連携して熱対策していると伺いました。筐体内の熱対策では、どのような工夫をされているのですか? |
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高野 | 私の部署では、本体のフレームとかカバー構造関係をやっています。モナカでいうところの皮の部分の担当ですね(笑)。 今回開発にあたり、一番気にしていたのは冷却性能です。前モデルと同じくスリムな筐体に、発熱量の多い高性能パーツを加えたため、温度調整の余裕がなくて苦労しました。 冷却のことだけを考えれば、ファンを全開で回し続ければよいのですが、それでは静音性を犠牲にしてしまいます。 冷却と静音の両立が必要なんですね。 |
小林 | 実際、いまCE50でモンスターハンターのデモムービーを流しながらお話を伺っていますが、とても静かですよね。 |
高野 | はい。グラフィックボードを搭載していなかった前モデルと同程度の静音性を実現しています。
それに寄与しているのが、ファンコントロールの技術です。CPU、グラフィックボード、電源など筐体内部の複数の場所で温度を測定し、温度の分布に応じて適材適所ファンを回して、筐体内を効率よく冷やしています。 |
小林 | ファンの配置や温度の調整方法を決めるのは、難しそうですね。 |
高野 | 今回の開発にあたり、かなりの時間をかけて温度の評価をし、ファンの配置や回転数の調整をおこなっています。
例えば、自作パソコンなどだと、いろいろな部品を自分で選択できる点は楽しいですが、筐体全体での調整がここまで緻密にできません。 その結果、冷却性能が足りなくて壊れやすくなってしまったり、逆に過剰に冷やそうとしてファンが常にフル回転していたりと、なりがちです。 そう言う意味で、ここまで細かい調整をして、冷却と静音を両立しているのは富士通製品ならではだと思います。 |
秘められし(?)、モニタへのこだわり!
小林 | 今回CE40・CE50の両方にセットされている22インチワイドのモニタですが、やはり大きくて見やすく感じますね。 |
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藪内 | モニタにも多くのこだわりがあるんですが、なかなか披露する機会がなかったので、ぜひアピールさせてください(笑)。 |
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小林 | よろしくお願いします(笑)。 |
藪内 | CEシリーズのモニタは、国内で設計製造されています。 実は初期のDESKPOWERから続けていることで、もちろん富士通品質なので、安心してお使いいただけます。 今回の22インチワイドモニタは、前シリーズのCE50から搭載されています。 |
小林 | 画面は大きいですが、縁の部分は細くてコンパクトですね。 |
藪内 | そうですね。まず、“狭額縁”という特徴があります。 22インチワイド液晶は大きくて見やすいのですが、置き場所のことを考えると、モニタ全体でのサイズはできるだけコンパクトにしたいところです。 |
小林 | 見やすくても、置けなければ意味がないですからね。 |
藪内 | そうなんです。そこで、このモニタでは全体での横幅を506mmに収めるということを目標に、開発しました。 |
小林 | 506mmという数字は、どのように決まったのですか? |
藪内 | 3年ほど前のCEシリーズに17インチのスクエアパネルというモニタが搭載されていました。 画面の両脇にスピーカが付いているモデルです。そのモニタの横幅が506mmなんですね。 当時の人気モデルでしたので、今もお使いいただいている方も多いと思います。 |
小林 | なるほど。その製品をご利用の方なら、17インチを置いていたそのままのスペースで、新モデルの22インチワイドモニタを置ける、と。 |
藪内 | そうなんです。ただ、このサイズに収めるにはかなりの苦労がありました。 少しでも薄いネジを採用するなど、さまざまな工夫がありました。 |
小林 | 買い替えするお客様の環境をふまえて、全体のサイズを決めたとは知りませんでした! |
藪内 | また、このモニタには「自動輝度センサー」と「インテリジェントオート」機能が付いていて、パソコン周囲の明るさや表示している内容によって、画面の明るさを自動調整します。 |
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小林 | まず、「自動輝度センサー」とはどのようなものですか? |
藪内 | 例えば、窓から明かりの入る日中と、蛍光灯のみの夜では、部屋の明るさが違います。そういった違いをモニタに付いているセンサーが感知して、画面を適切な明るさに自動で調整してくれるのです。 |
小林 | なるほど。次の「インテリジェントオート」とは? |
藪内 | 画面に表示される画像はさまざまですよね。 例えば、映画や写真を表示する際は、画面を明るくしないと鮮やかに見えません。 それに対しWordやExcelなどの書類やWebサイトなどを画面が明るいまま表示すると、白い部分が多くてまぶしくなります。 「インテリジェントオート」は、モニタが表示している内容が暗い部分の多いものか、白い部分の多いものかを分析して、画面の明るさを変える機能です。 |
小林 | 複雑なことを、自動でやってくれているんですね。 |
藪内 | 「自動輝度センサー」と「インテリジェントオート」により、画面の明るさをこまめに調整することで、消費電力を抑えることができますし、仕事などで長時間画面を見るユーザーも目が疲れにくいんです。 |
「モンスターハンター フロンティア オンライン推奨モデル」
小林 | ハイスペックモデルであるCE50は、「モンスターハンター フロンティア オンライン推奨モデル」となっていますね。 |
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佐藤 | はい。これは富士通としては初ですね。インストールディスクも添付しています。 CE50の大幅に向上したグラフィック性能を活かして実現した企画です。 |
小林 | 推奨モデルになるには、どのような条件があるのですか? |
佐藤 | ゲームの動作に必要なスペックを満たしているのはもちろん、インストール、動作確認などの検証事項をクリアする必要がありました。
ただ、富士通製品としてお客様に安心して使っていただくため、標準の検証事項だけでなく、独自にさまざまな使用環境を想定した検証を行いました。 |
小林 | どのような検証をされたのですか? |
佐藤 | 長時間稼働や、高温/低温環境での使用などですね。
また、ゲーム中に本体から出る音の検証などもやっています。
富士通製品に添付して出すからには、基本的な検証だけでは足りないと考えたのです。今後長く使っていただく中で、サポートも含めてお客様をフォローすることを考える必要がありますからね。 |
小林 | 快適に楽しめるように、細かいところまで、チェックしているんですね。 そういえば、ゲームには推奨モデルならではの特典もあるとか? |
佐藤 | ゲーム中でイベントコードを入力することで、特典アイテムをゲットできます。 「モンスターハンター フロンティア オンライン」をこれから始める人には非常に役立つアイテムですよ。ぜひこの機会に遊んでみてほしいですね。 |