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知っておきたい!
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英語に才能は関係ない!?

2018/3/14  提供:D-SCHOOL

こんにちは。英語講師のヨシノです。先日、2歳の娘と映画「となりのトトロ」を鑑賞したところ、娘がドハマりしました。その後も2、3回映画を見た以降はその映画の中のセリフを遊びの中で唐突に披露してくるようになり、改めて子供の吸収力に驚かされました。 さて、今回のテーマは、英語習得の才能について書かせていただきます。

あなたは英語が得意ですか?

今は小学5年生から皆が学校で英語を学ぶことになっていますが、私の学生時代にも今の子供たちの間にもいつの間にか「私は英語が苦手だから…」と諦めてしまうことが少なくないと思います。そこで思い出していただきたいのですが、中学生や高校生の時にこんな会話をしたことありませんか?「私、理系だから英語苦手なんだよねー」「私は文系だからテストはまあまあなんだけど、しゃべれなくて…」

確かに人によって、理系の教科が得意だったり文系の教科が得意だったり様々だと思います。しかし、実はこと英語(語学)の習得に関して言えば、文系も理系も関係ないんですよ!むしろ、苦手な理由はみんな共通しています。

では、英語が苦手(嫌い)だという人は、英語の何が苦手なのでしょうか?私がこれまでに英語教育に関わってきた中で感じている〝英語が苦手と感じて諦めてしまう人″が考えていることは「英語が聞き慣れない」「単語を覚えるのが苦痛」「間違ったことを話すのが怖い(恥ずかしい)」という3点だと思っています。

まず、「聞き慣れない」という点です。英語独特の発音とリズム、文の構造に慣れていないと何をどう聞き取ればよいのか混乱してしまいます。そうすると、たとえ知っている英語が聞き取れたとしても、日本語に置き換えてから理解しようとしてしまいます。その結果、会話のスピードに追い付けない、という躓きがあると思います。

次に、「単語を覚えるのが苦痛」という点です。ひとつの単語を覚えると一言で言っても、①単語の意味 ②発音の仕方 ③スペル ④どこでその単語は使われるか、この4点をセットで覚える必要があります。これらをただひたすら単語単体で覚えようとしても、暗記の天才じゃない限り覚えなくてはいけない単語数が多すぎて、途方に暮れてしまいますよね。(私も過去そんな勉強をしていました。)

最後は、「間違ったことを話すのが怖い(恥ずかしい)」という点です。これは特に日本人に多く見られますが、英語を話すならちゃんとした英語で話さなくては!と頭でいろいろと考えすぎてしまい、なかなか英語での発言ができなくなってしまうことです。言語の習得においては繰り返し「使う事」(アウトプット)が習熟度を上げていくものですが、繰り返す以前に恥ずかしくて何も言えなくなってしまう、という心理が、英語習得にとっての大きな大きな壁になってしまっています。

日本ではまだまだ英語といえば学校や習い事などで「勉強するもの」という意識が根強いので、「テストの点数が良くない」「正しく話せない」=「英語が苦手」と思っている人は多いと思います。ですが、これからの時代(今の常識)はテストの点数よりも、実際に英語をコミュニケーションのツールとしていかに使えるかどうか、が重要です。したがって、私としては少しでも多くの英語を学習している人、これから英語を身につけたいと考えているに人にも、テストの点数を気にするより、「話せた!」「聞けた!」という経験をたくさん積み重ねることにスポットライトを当ててみてほしいと思うのです!

勉強じゃなく、楽しむ

そもそも、私たちはどのようにして日本語を話せるようになったのか、みなさんは考えてみたことはありますか?

生まれたての赤ちゃんは、等しくどの言語も話すことも理解することもできません。しかし、聞くという能力については、お母さんのお腹にいるときから発達しており、自分の身の回りにある音を認識しています。当然ながら、身近な大人が話す言葉を日々聞きながら、どんな音にどんな意味があるのかを、意識せずに学び、理解しようとします。そして成長するにつれ聞くことに慣れると、簡単な単語を発するようになり、次にカタコトの日本語を話していくうちに会話ができるようになります。これが母国語(日本での日本語)の習得の流れです。現に私の2歳の娘も、最近まで母である私しか理解できないめちゃくちゃな日本語を話していましたが、今ではちゃんとした文章でいろいろ思い出話など他人がわかるようにお話しが出来るようになってきました。

一方、フィリピンでは国語はタガログ語なのに当たり前のように英語が通じます。それはなぜでしょう?もちろん、過去にフィリピンは米国の植民地だったことも影響していますが、小学校から大学まで学校教育においては国語(タガログ語)以外の授業は全て英語で行われています。そのため、街中の広告・看板も基本的に英語ですし、アメリカの映画やテレビ番組も「字幕なし」が普通に放映されています。そう、フィリピンでは生まれたときから英語が当たり前に日常にある環境なので、小さいころから母国語に加えて英語を習得する基礎が養われています。

もちろん日本とフィリピンでは歴史的背景や環境などが違いますが、ここで重要なことは、苦手意識が育つ前にいかに日常生活の中で英語を身近に感じ、使っているかということなんです。

簡単に言うと、英語を身近に感じられる環境は無ければ作ってしまえばいいんです。英語の歌や英語の絵本を繰り返し(ここ重要!)聞かせたり見せたりするだけでも非常に効果的ですよ!(私の娘も私が教えていなくても自然に歌を口ずさんだり、人形ごっこで英語を話していることがあります)実際に「聞けた!」「理解できた!」「話せた!」という成功体験を出来るだけたくさんさせてあげることで、誰でも英語を話せるようになります!

結論、英語に才能は関係ない!

小さい子供ほど言語の習得に向いている、といわれる理由の1つとして、「間違うことを恐れない」という点があります。なので、たとえ子供の表現が間違っていたとしても決して否定しないでください。そういうときは、まず自分の言葉で表現しようとしたことをまず褒めてあげて、その後に間違っているところを訂正してあげてください。私自身も親として、日本語を話すときもそうですが、苦手意識が育つ前に子供が習慣的に英語のインプット(見る、聴く)とアウトプット(話す、書く)ができる環境作りをしていきたいと思っていますし、ぜひ読んでいただいている皆様ともそういった情報をこれからも共有させていただきますね!

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