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第27回囲い文字を利用する

Word 2013
Word 2010
Word 2007
Word 2003
対応バージョン

和戸先生、こんにちは。
私は高校生で、情報の授業でワードやエクセルを勉強しています。実は、実家が中華料理店をやっているのですが、私がパソコンを勉強していると知った父が「じゃあ、店のメニューを作ってくれ! 外に頼むと高いからな。パソコンならできるんだろ!」と言われ、自分なりに工夫して何とか作ってみました。しかし、父は今ひとつ気に入らないみたいで「もう少し、目立つのにしてくれ!」と言われて、困っています。アドバイスをください。よろしくお願いします。

なかなか厳しいお父さんですね。いろいろな方法が考えられますが、今回は、シンプルな割には効果の高い「囲い文字」をご紹介しましょう。囲い文字は、文字を◯や฻などの記号で囲む機能で、文字を目立たせるにはとても効果的ですよ。作られたメニューの「千客万来」と「中華富士通」を囲い文字にするだけでも、ずっとインパクトのあるメニューになると思います。これで、お父さんをギャフンと言わせてください。それでもダメだったら……また、ご連絡ください。

完成品はこちら

Before 作成前画面イメージ after 完成画面イメージ 注︰サンプル文章は、Word 2010で作成しております。その他のバージョンでは一部見え方が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

サンプルが必要な方は、下記のワードのファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードするには、ファイル名を右クリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してください。

本講座では、ファイルの保存先を《ドキュメント》としています。
ダウンロード方法がわからない場合は、下記ページをご参照ください。

ワード文書作成のコツ

文字を◯฻△◇で囲む「囲い文字」

「囲い文字」とは、通常の文字を◯฻△◇で囲む機能です。一般的な文書で多用する機能ではありませんが、例えば「丸秘」「丸適」などのマークを作りたいときは不可欠ですし、ポスターの見出しの装飾などにも活用できる機能です。
設定方法はとてもシンプルなので、一度操作すればすぐに覚えられると思います。いくつか注意したいポイントもありますので、順を追って説明しましょう。
なお、画面はWord 2013ですが、Word 2003 ⁄ 2007 ⁄ 2010も操作方法は同じです。Word 2003だけ少し手順が異なる部分がありますので、適宜、補足します。

囲い文字を作成する(文字のサイズを合わせる)

まずは、文書の上にある「千客万来」の文字に囲い文字を設定しましょう。具体的には、「千客万来」の1つ1つの文字を฻で囲みます。「千客万来」の文字サイズは72ptなので、そのサイズが維持されるように設定します。

囲い文字にする文字を選択したら、[ホーム]タブの[フォント]にある[囲い文字]ボタンをクリックしている画面イメージ

囲い文字にする文字を選択したら、[ホーム]タブの[フォント]にある[囲い文字]ボタンをクリックします。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択して[囲い文字]ダイアログボックスを開きます。以降の手順は、Word 2007 ⁄ 2010 ⁄ 2013と共通です。

Word 2003で[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択する画面イメージ

Word 2003の場合は、[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択します。

[囲い文字]ダイアログボックスが表示されたら、[スタイル]で[文字のサイズを合わせる]を選択し、[囲い文字]で囲う文字(この例では฻)を選択して[OK]ボタンをクリックする画面イメージ

[囲い文字]ダイアログボックスが表示されたら、[スタイル]で[文字のサイズを合わせる]を選択し、[囲い文字]で囲う文字(この例では฻)を選択して[OK]ボタンをクリックします。なお、[文字]には選択した文字自動的に設定されるので、そのままにします。

次へ

囲い文字が設定され、任意の位置をクリックして選択を解除する画面イメージ

囲い文字が設定されます。設定直後は文字が選択された状態なので、任意の位置をクリックして選択を解除します。

次へ

囲い文字が設定できた画面イメージ

囲い文字が設定できました。なお、文字に色が設定されている場合は、囲う文字にも同じ色が設定されます。

次へ

同様の操作を繰り返し、すべての文字に囲い文字が設定された画面イメージ

同じ手順を繰り返して、他の文字にも囲い文字を設定します。

囲い文字を作成する(外枠のサイズを合わせる)

次に、メニューの下にある「中華富士通」にも囲い文字を設定します。囲う記号には◇を使います。こちらは、全体の文字サイズが「千客万来」より小さくなるようにします。

囲い文字にする文字を選択し、[ホーム]タブの[フォント]にある[囲い文字]ボタンをクリックする画面イメージ

囲い文字にする文字を選択したら、[ホーム]タブの[フォント]にある[囲い文字]ボタンをクリックします。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択して[囲い文字]ダイアログボックスを開きます。以降の手順は、Word 2007 ⁄ 2010 ⁄ 2013と共通です。

Word 2003で[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択する画面イメージ

Word 2003の場合は、[書式]→[拡張書式]→[囲い文字]を選択します。

[囲い文字]ダイアログボックスが表示されたら、[スタイル]で[外枠のサイズを合わせる]を選択し、[囲い文字]で囲う文字(この例では◇)を選択して[OK]ボタンをクリックする画面イメージ

[囲い文字]ダイアログボックスが表示されたら、[スタイル]で[外枠のサイズを合わせる]を選択し、[囲い文字]で囲う文字(この例では◇)を選択して[OK]ボタンをクリックします。なお、[文字]には選択した文字自動的に設定されるので、そのままにします。

次へ

囲い文字が設定され、任意の位置をクリックして選択を解除する画面イメージ

囲い文字が設定されます。設定直後は文字が選択された状態なので、任意の位置をクリックして選択を解除します。

次へ

囲い文字が設定できた画面イメージ

囲い文字が設定できました。

次へ

同様の操作を繰り返し、すべての文字に囲い文字が設定された画面イメージ

同じ手順を繰り返して、他の文字にも囲い文字を設定します。

「文字のサイズを合わせる」と「外枠のサイズを合わせる」の違い

囲い文字を設定するときは、[囲い文字]ダイアログボックスの[外枠のサイズを合わせる] ⁄ [文字のサイズを合わせる]の設定によって、囲い文字のサイズが変化します。
例えば、元の文字サイズが20ptだった場合、[外枠のサイズを合わせる]を指定すると、設定後の囲い文字が20ptになります。このため、元の文字はそれに収まるように小さくなります。これに対し、[文字のサイズを合わせる]を指定した場合は、元の文字サイズは20ptのままなので、囲い文字は大きくなります。
以下の図は、この関係を示したものです。左端が元の文字で、中央が[外枠のサイズを合わせる]、右端が[文字のサイズを合わせる]を指定した囲い文字です。

カラフルな線を設定している画面イメージ

左端が元の文字、中央は[外枠のサイズを合わせる]、右端は[文字のサイズを合わせる]を指定した囲い文字

囲い文字を設定した後で文字サイズを変更しない

囲い文字を利用するときは、ひとつだけ注意したいことがあります。それは、囲い文字を作った後で文字サイズを変更すると、囲い文字が崩れてしまうことです。このため、囲い文字を作るときは、先に文字サイズを設定した後、囲い文字を設定してください。

囲い文字を選択し、[ホーム]タブの[フォント]で[フォントサイズ]の[▼]をクリックする画面イメージ

囲い文字を選択し、[ホーム]タブの[フォント]で[フォントサイズ]の[▼]をクリックします。

次へ

フォントサイズの一覧でサイズを選択する画面イメージ

フォントサイズの一覧でサイズを選択します。

次へ

囲い文字が崩れてしまう画面イメージ

このように、囲い文字が崩れてしまいます。囲い文字を作るときは、先に文字サイズを設定し、囲い文字を作った後で変更しないのがポイントです。

今回のポイント

囲い文字を設定するポイントは、次のとおりです。

ポイント1
囲い文字は通常の文字を◯฻△◇で囲んで作る。
ポイント2
先に文字サイズを設定する。
ポイント3
[スタイル]の設定で作成される囲い文字のサイズが異なる。

囲い文字の設定方法はとても簡単なので、誰でもすぐに利用できると思います。ただし、作った後でサイズを変えると崩れてしまうので、びっくりする人が少なくないようです。その点にだけ注意すれば、手軽に利用できますので、ぜひ活用してみてください。


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