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第31回クリップアートと文字の配置を整える

Word 2013
Word 2010
Word 2007
Word 2003
対応バージョン

和戸先生、いつも参考にさせていただいております。
文章とクリップアートのシンプルなあいさつ状を作りたいのですが、クリップアートの周囲の文字が、思ったように配置できません。文章との間が空きすぎたり、変な場所に文字が表示されたりして、うまくいかないのです。手作業でもいいので、細かく調整することはできないでしょうか。よろしくお願いします。

ワードでは、クリップアート(イラスト)の形に沿って周囲の文字を配置することができます。ただし、クリップアートの形によっては、思ったように文字が配置されないことも珍しくありません。そこで今回は、周囲の文字を細かく調整する方法をご紹介します。この方法を使えば、どんなクリップアートでも、周囲の文字を思った通りに配置することが可能です。ぜひ、お試しください。

完成品はこちら

Before 作成前画面イメージ after 完成画面イメージ 注︰サンプル文章は、Word 2013で作成しております。その他のバージョンでは一部見え方が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

サンプルが必要な方は、下記のワードのファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードするには、ファイル名を右クリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してください。

本講座では、ファイルの保存先を《ドキュメント》としています。
ダウンロード方法がわからない場合は、下記ページをご参照ください。

ワード文書作成のコツ

折り返し点を編集して文字の配置を自由にコントロール

ワードでは、クリップアートの形に沿って周囲の文字を配置することができます。ただし、クリップアートの形によっては、次のように文字が飛び飛びに配置されたり、周囲の文字との間隔が空きすぎたりすることもあります。

文字が飛び飛びに配置されている画面イメージ

文字が飛び飛びに配置されています。

このような場合は、「折り返し点」を編集することで、周囲の文字の配置を自由にコントロールすることが可能です。今回は、その方法を説明します。
なお、画面はWord 2013で説明していますが、Word 2003⁄Word 2007 ⁄ 2010で操作が異なる場合は、適宜、補足します。

クリップアートを挿入する

まずは、クリップアートを挿入しましょう。パソコンがインターネットにつながっていれば、Office.comからさまざまな種類のクリップアートを検索し、挿入することができます。

[挿入]タブの[図]にある[オンライン画像]ボタンをクリックする画面イメージ

[挿入]タブの[図]にある[オンライン画像]ボタンをクリックします。なお、画像はカーソル位置に挿入されます。画像の位置は後で変更するので、カーソルは文書中のどこにあってもかまいません。この画面では、文書先頭に置いてあります。

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[画像の挿入]ダイアログボックスが表示されたら、[Office.com クリップアート]にキーワードを入力して[Enter]キーを押す画面イメージ

[画像の挿入]ダイアログボックスが表示されたら、[Office.com クリップアート]にキーワードを入力して[Enter]キーを押します。ここでは「花」というキーワードを入力しました。

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花のクリップアートが検索されて、一覧表示されます。利用したいクリップアートをクリックして選択し、[挿入]ボタンをクリックする画面イメージ

花のクリップアートが検索されて、一覧表示されます。利用したいクリップアートをクリックして選択し、[挿入]ボタンをクリックします。

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カーソル位置にクリップアートが挿入された画面イメージ

カーソル位置にクリップアートが挿入されます。

【Word 2007⁄2010の場合】

Word 2007⁄2010の場合は、[挿入]タブの[図]にある[クリップアート]ボタンをクリックします。ウィンドウ右側に[クリップアート]作業ウィンドウが表示されるので、[検索]に「花」と入力して[検索]ボタンをクリックしてください。後の手順は、Word 2013と共通です。

花のクリップアートが一覧表示され、利用したいクリップアートをクリックして選択し、[挿入]ボタンをクリックする画面イメージ

花のクリップアートが検索されて、一覧表示されます。利用したいクリップアートをクリックして選択し、[挿入]ボタンをクリックします。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、[挿入]→[図]→[クリップアート]を選択します。すると、[クリップアート]作業ウィンドウが表示されるので、[検索]に「花」と入力して[検索]ボタンをクリックしてください。これで、カーソル位置にクリップアートが挿入されます。

[挿入]→[図]→[クリップアート]を選択する画面イメージ

[挿入→[図]→[クリップアート]を選択します。

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[クリップアート]作業ウィンドウでクリップアートを検索する画面イメージ

[クリップアート]作業ウィンドウでクリップアートを検索します。

クリップアートを左下に配置する

クリップアートを挿入したら、次に配置を決めましょう。ここではページの左下に配置します。クリップアートをドラッグして配置してもかまいませんが、ワードならメニューから選択するだけで、ピッタリと配置してくれます。

クリップアートを選択し、[書式]タブの[配置]で[位置]ボタンをクリックしてメニューを開く画面イメージ

クリップアートを選択したら、[書式]タブの[配置]で[位置]ボタンをクリックしてメニューを開きます。

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ページ左下を配置に指定する画面イメージ

配置を指定します。ここでは、ページ左下を指定します。

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クリップアートがページの左下に配置された画面イメージ

クリップアートがページの左下に配置されました。

クリップアートのサイズ調整

クリップアートの四隅に表示されている◯マークをドラッグすれば、クリップアートのサイズを調整できます。サイズ調整によって位置がずれてしまった場合は、再び[書式]タブの[配置]で[位置]ボタンをクリックすれば、ページの左下や右上などにぴったり配置できます。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、Word 2007⁄2010⁄2013のように、クリップアートの配置をワンクリックで設定する機能はありません。このため、クリップアートをドラッグして、位置を調整する必要があります。

文字列の折り返しを「外周」にする

クリップアートと周囲の文字の配置を設定します。ここでは、「外周」を選択します。これにより、クリップアートの形に沿って周囲の文字を流し込むことができます。

クリップアートを選択したら、[書式]タブの[配置]にある[文字列の折り返し]ボタンをクリックしてメニューを開く画面イメージ

クリップアートを選択したら、[書式]タブの[配置]にある[文字列の折り返し]ボタンをクリックしてメニューを開きます。

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メニューから折り返し方法として[外周]を選択する画面イメージ

メニューから折り返し方法として[外周]を選択します。

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クリップアートの形に沿って、周囲の文字が配置される画面イメージ

クリップアートの形に沿って、周囲の文字が配置されます。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、クリップアートを選択した後、[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[外周]を選択します。それ以外はWord 2007⁄2010⁄2013と同じです。

クリップアートを選択したら、[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[外周]を選択する画面イメージ

クリップアートを選択したら、[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[外周]を選択します。

文字列の折り返し点を調整する

文字列の折り返しで「外周」を選択したので、クリップアートのちょっとした隙間にも文字が配置され、文字が飛び飛びになっています。これを修正するには、「折り返し点」を編集します。「折り返し点」とは、クリップアートの周囲にある見えない点のことで、これを動かすことで、周囲の文字の配置を自由に調整できるのです。折り返し点は通常は目に見えませんが、編集するときだけ表示させることが可能です。

クリップアートを選択したら、[書式]タブの[配置]にある[文字列の折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[折り返し点の編集]を選択する画面イメージ

クリップアートを選択したら、[書式]タブの[配置]にある[文字列の折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[折り返し点の編集]を選択します。

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クリップアートが黒い点(折り返し点)と赤い線で囲まれた画面イメージ

クリップアートが黒い点(折り返し点)と赤い線で囲まれます。赤い線で囲まれた範囲内には文字は配置されません。

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黒い点をドラッグして文字の配置されない範囲を調整する画面イメージ

黒い点をドラッグして文字の配置されない範囲を調整します。

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折り返し点が変更されて、周囲の文字の配置が変化した画面イメージ

折り返し点が変更されて、周囲の文字の配置が変化しました。

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同じ手順で別の折り返し点もドラッグして調整する画面イメージ

同じ手順で別の折り返し点もドラッグして調整します。

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折り返し点が変更されて、周囲の文字の配置が変化した画面イメージ

折り返し点が変更されて、周囲の文字の配置が変化しました。

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同じ手順を繰り返して文字の配置されない範囲を調整し、完了後、最後にクリップアートの外をクリックする画面イメージ

同じ手順を繰り返して、文字の配置されない範囲を調整します。調整できたら、最後にクリップアートの外をクリックします。

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クリップアートの選択が解除され、折り返し点が消えた画面イメージ

クリップアートの選択が解除され、折り返し点が消えました。これで文書の完成です。

【Word 2003の場合】

Word 2003の場合は、クリップアートを選択した後、[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、メニューから[折り返し点の編集]を選択します。それ以外はWord 2007⁄2010⁄2013と同じです。

[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、[折り返し点の編集]を選択する画面イメージ

[図]ツールバーの[テキストの折り返し]ボタンをクリックし、[折り返し点の編集]を選択します。

今回のポイント

クリップアート周囲の文字配置を設定するポイントは、次のとおりです。

ポイント1
文字列の折り返しで「外周」を指定すると形に沿って文字を配置できる。
ポイント2
文字列の折り返し点を編集すると、文字配置を細かく調整できる。

今回取り上げた折り返し点の編集は、クリップアートだけでなく、画像や図形の周囲の文字配置を調整したいときも利用できます。うまく文字を配置できないときは、ぜひ活用してみてください。


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