USB Type-Cってこれまでと何が違う?

マウスやUSBメモリなど、外部の機器をつなぐのに欠かせないのが、パソコンのUSBポートです。最近の薄型ノートパソコンでは、ポートのサイズがコンパクトな「USB Type-C」が増えてきました。
USB Type-CはこれまでのUSB規格と何が違うのでしょう? 実は小さいだけではなく、さまざまなメリットを備えているので、その特徴について見てみます。そして、これまで使ってきたUSB機器をつなぐ方法についても、確認しておきましょう。

公開日2023年12月20日

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USBってそもそも何? Type-Cはどこがすごい?

USBは、パソコンなどの電子機器と、外部の周辺機器をつなぐための統一規格です。この規格があるおかげで、異なるメーカーの機器同士も接続して使うことができます。USBにはポートの形状によっていくつかの規格があります。最近では、パソコンやスマートフォンなどで、「USB Type-C」という規格を採用する機器が増えています。

まずは、USBポートの形状の違いを見てみましょう。大きさの違い、形の違いがあります。Type-AやType-B、コンパクトなミニUSB、さらにコンパクトなマイクロUSBなどもあります。USB Type-Cの特徴は、上下対称ということです。どちら向きに差しても使えるので、従来のType-AやType-Bと違って、差し込むときに上下を気にする必要がありません。

パソコンが搭載するUSBポートの形に対応するケーブルを使用できます。これまでのパソコンではType-A、スマートフォンではマイクロUSBが主流でした。現在注目の形式はType-Cです。上下対称なので、どちら向きに差しても使えます。

続いて、データの転送速度を見てみましょう。USBは形状の違いによるタイプとは別に、転送速度による規格の違いがあります。USBの理論上の最大転送速度は、下表のとおり。最新で高速なUSB4を利用できるのは、USB Type-Cだけです。

USBメモリや外付けハードディスクに、写真や動画などサイズが大きいデータを転送するときは、速度が速いほうが短時間で完了することができます。USB4 は、少し前に主流だったUSB 3.0と比べても8倍の速度です。理論上は例えば、これまで80秒かかっていた動画の転送が10秒に短縮できることになります。

USB規格 最大転送速度
USB 1.1 12Mbps
USB 2.0 480Mbps
USB 3.0 5Gbps
USB 3.1 10Gbps
USB 3.2 20Gbps
USB4 40Gbps

bpsは、毎秒あたり転送できるデータのサイズです。

G(ギガ)は、M(メガ)の1000倍です。1Gbpsは毎秒あたり、1Mbpsの1000倍となるサイズのデータを転送できることを表します。

USB Type-Cのメリットは、他にもあります。HDMIという規格に対応しているので、USBポートから直接、外部のディスプレイやテレビにつないで映像を表示することができます。また、パワーデリバリー規格に対応して最大100Wの給電ができるので、ノートパソコンや液晶ディスプレイなどの大型機器を電源アダプターにつないで充電や給電しながら使うことができます。USBポートにつないだ周辺機器に電力を供給するバスパワーは最大100ワット対応と強力なので、マウスや記憶装置など複数のUSB機器に電力を供給しながら安定して使うことが可能です。

仕様に記載のある「Thunderbolt4」ってなに?

USB4対応機器の中には、「Thunderbolt4」対応としているものがあります。いずれもUSB Type-Cの接続端子を使いますが、Thunderbolt4の方がより高い性能基準になっています。
例えばUSB4のデータ転送規格は、ケーブルの種類や接続機器によって、転送速度が最大20Gbpsの「シングルレーン」と、40Gbpsの「デュアルレーン」の2種類の動作をします。Thunderbolt4は「デュアルレーン」の最大40Gbpsに対応します。
USB4のパワーデリバリー規格は最大60Wまたは最大100Wですが、Thunderbolt4は最大の100Wのみです。
「Thunderbolt4」対応と記載してあれば、より高い性能を発揮できることがわかります。

USB Type-C対応のおすすめパソコン

便利なUSB Type-Cを採用する機器を使うには、対応ポートを搭載しているパソコンを選ぶ必要があります。ここでは、中でもおすすめの2台をご紹介します。

LIFEBOOK UH
モバイルに最適! 薄く、軽く、大画面
薄くて小型・軽量ながら、13.3~14.0型ワイドの大画面を搭載するシリーズ。
バッテリーも長時間駆動なので、持ち運んでの利用や、オンラインワークにも最適です。指紋認証付き電源ボタンで、外出先でマスクをしたままパスワードなしでログイン可能。USB Type-Cコネクタを2つ搭載しています。

FMV LOOX
ペンとキーボードで使い方拡がるタブレット
13.3型ワイドのタブレットタイプで重量は599gと軽量。「FMV LOOXペン」で操作したり絵を描いたり、「FMV LOOXキーボード」をドッキングしたりすることができます。USB Type-C(Thunderbolt対応)コネクタと、USB 3.2対応Type-Cコネクタそれぞれ1つずつ搭載しています。

これまで使っていたUSB Type-A対応の周辺機器を引き続き使うには?

USB Type-Cポートを搭載するパソコンを買ったときにも、これまで使ってきたUSB機器はそのまま使うことができます。接続するには、変換ケーブルや、アダプターポートが必要です。例えば、4ポートのUSBバスパワーハブを使うと、USB Type-A対応の周辺機器を同時に4台まで接続することができます。

写真は、4ポートのUSBバスパワーハブ、「USB 3.1(Gen1) Type-C 4ポート バスパワーハブ ブラック BSH4U120C1BK」(バッファロー)です。

USB Type-CにType-A対応の周辺機器を接続したいときには、「富士通 WEB MART」で「USB Type-Cケーブル・アダプタ」などで絞り込んで探してみてください。

高速の転送速度を発揮するには

変換ケーブルや、アダプターポートを接続すれば、従来のUSB規格に対応した機器もつなぐことができます。ただし、パソコン、ケーブル、周辺機器のすべてが高速の速度規格に対応していなければ、本来の速度は発揮できないことにご注意ください。

まとめ

パソコンやスマートフォンの最新機種では、多くがUSB Type-Cを採用しています。アップル社のiPhoneやiPadでは、これまで充電やデータ転送を行う際に独自のLightning(ライトニング)ケーブルを使っていましたが、最新機種ではUSB Type-Cを採用しました。これからの接続規格としてUSB Type-C対応機器はさらに増えていくでしょう。
USB Type-Cは、差し込み方が簡単で、高速なデータ転送が可能など、便利なメリットを備えています。変換ケーブルや、アダプターポートを使えば、これまで使っていた周辺機器もそのまま使えるので安心です。

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今回はUSB Type-Cについてご紹介しました。他にも、パソコンの操作方法でわからないことがある、もっとパソコンについて詳しく知りたい、とお考えの方もいるかと思います。当社では「PCコンシェルジュ」という有料サービスをご用意しており、豊富な知識と高いスキルをもった専任アドバイザーが、パソコン活用相談など、幅広い範囲のご相談をお受けします。わかりやすいとご好評をいただいているリモートサポートが利用できます。なお、「FMV プレミアムサービス あんしんスタンダード」という月額サービスによる割引もございますので、ぜひご利用ください。

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