掲載日:2008年2月20日

Windows Vistaを快適に利用したい場合、一番効果的なのはメモリを増設することです。しかし、本体内にメモリを増設するのは初心者にはめんどうで敷居が高いもの。そこでWindows Vistaにはパソコンのパフォーマンスを手軽に向上させることができる「ReadyBoost」という機能が搭載されています。今回はこのReadyBoostについて紹介します。
パソコンはいろいろな処理を行うため、処理中のデータをメモリに一時的に保存しています。たくさんの処理をさせてメモリが足りなくなると、パソコンはハードディスクの一部をメモリの代わりに使います。しかし、ハードディスクはメモリに比べてデータの読み込みや書き込みのスピードが遅いため、パソコン全体の処理が遅くなったりします。
例えば、パソコンを使っていないときにウイルススキャンが始まると、他のソフトウェアがメモリに一時的に保存している作業中のデータなどはハードディスク上に移動します。作業を再開しようとしたときに、それまで作業していたデータの一部はハードディスク上にあるので、元に戻すためにハードディスクへのアクセスが始まり、その間パフォーマンスが低下します。
Windows Vistaに搭載されたReadyBoostの機能は、ハードディスクの代わりにUSBフラッシュメモリをパソコンのメモリの一部として利用できるようにするものです。一時的なデータをハードディスクよりも読み書きが高速なUSBフラッシュメモリ上に置くことで、パフォーマンスを向上させることができるというわけです。
ReadyBoostのメリットは、やはりなんといっても手軽にパソコンのパフォーマンスの向上が見込めるという点です。USBフラッシュメモリをパソコンに挿すだけで、誰でも手軽に利用できます。特にメモリの少ないパソコンほど効果は大きく、例えば、メモリ512MBのパソコンに2GBのUSBフラッシュメモリを挿した場合には大きな効果が期待できますが、メモリ4GBのパソコンに4GBのUSBフラッシュメモリを挿してもあまり効果は感じられないかもしれません。
また、ノートパソコンやコンパクトタイプのパソコンなど、メモリを増設するのが困難だったり、そもそも増設できなかったりする場合には、パフォーマンス向上が期待できます。
使用していないUSBポートを有効利用できるのもポイントです。もしUSBポートを別の機器で使用しなければならなくなっても、その場ですぐに抜くだけでいいのでとても手軽です。
USBフラッシュメモリは小型で、普段ノートパソコンを持ち歩いている方でも、USBフラッシュメモリを携帯して使うときだけ挿せばいいのです。
USBフラッシュメモリ全体をReadyBoostで使用するだけでなく、割り当てる容量を指定できるので、容量の半分をReadyBoost用に、残りをファイル保存用に、といった使い方もできます。
ReadyBoostでUSBフラッシュメモリを使用する場合、どのUSBフラッシュメモリでも使えるわけではありません。使用するUSBフラッシュメモリが、ReadyBoostの必要とする仕様に合っていることが条件なのです。具体的には、製品パッケージなどにReadyBoost対応と記載されている高速アクセスタイプのUSBフラッシュメモリであればOKです。
また、ReadyBoostで利用できる容量は230MB〜4GBで、推奨されるUSBフラッシュメモリの容量はパソコンに搭載されているメモリと同等以上となっており、メモリの3倍程度で最適なパフォーマンスが得られるようになっています。
古いUSBフラッシュメモリなどは、ReadyBoost用として使用できない場合があります。そのときは挿してみればわかります。挿したときにWindows Vistaが自動的にチェックし、使用できる場合にのみReadyBoostの設定ができるようになっています。
USBフラッシュメモリがReadyBoostに対応していない場合には、このような画面が表示されます。
USBフラッシュメモリをReadyBoost用として設定するのはとても簡単です。以下にその方法を紹介します。
パソコンのUSBポートにReadyBoost対応のUSBフラッシュメモリを挿します。すると、このようなダイアログが表示されるので、「システムの高速化」を選択します。
USBフラッシュメモリをUSBポートに挿しても上記のダイアログが表示されない場合には、「コンピュータ」を開いてドライブの一覧を表示し、USBフラッシュメモリのドライブアイコンを右クリックしてメニューから「プロパティ」を選択します。
ReadyBoostに対応しているUSBフラッシュメモリの場合は、このような画面が表示されます。「このデバイスを使用する」にチェックして「OK」ボタンをクリックすれば、USBフラッシュメモリをReadyBoost用として利用できます。
ReadyBoostに割り当てる容量を230MB〜4GBの範囲で指定できます。このとき、最大割り当て容量はUSBフラッシュメモリの容量に依存します。ReadyBoostとして割り当てた分はファイル保存には使用できなくなるため、ファイルの保存に使用できる容量が減ってしまいます。