第1回ピント合わせとは、主役を決めること
主役をはっきりさせるために一番大事なのはピント。さらに、カメラの位置を動かさず、ピント位置(オートフォーカス枠)だけを移動することで、簡単に主役を変えることも。最近のカメラは自動的に主役を選んでピントを合わせてくれますが、できれば「ここ!」と自分で撮りたいものにフォーカスをしましょう。
1 構図を決めてピントを合わせよう
写真の基本は構図。画面内のどこに主役を置き、脇役や背景をどう入れるか。ファインダーを覗いたり、モニターを見たりしたとき、最初にそれを意識しましょう。脇役と主役の位置関係によって写真の印象は大きく変わります。
そして、シャッターを少しだけ押す(半押し)と、ピントが合った箇所に枠が表示されます。「オートエリアAF(オートフォーカス)」ではカメラが自動的に「ここを主役にしよう」と判断してピントを合わせてくれます。

2 フォーカスを合わせる場所を意識しよう
撮影のときに、カメラの判断と自分が撮りたいものが一致するとは限りません。その場合はカメラのAF機能を駆使しましょう。人物を撮りたいときは「顔検出AF」をオンにすること。そうすると自動的に人の顔を見つけてピントを合わせてくれます。顔を自動的に見つけるのでシャッターチャンスを逃しません。

シャッターを半押しすると、顔にピントが合い、手前の花と背景は大きくボケて主役を引き立たせてくれます。

しかし、同じシチュエーションでも主役を変えたいことがあります。例えば、彼女が花の美しさに気を取られている様子を撮りたいとしましょう。そのときにピントを合わせたいのは花。そこで顔検出AFをオフにします。顔検出AFは便利ですが、いつも顔を撮りたいとは限りません。
そんなときは、「一点AF」に切り替えます。画面の一点にピントを合わせるAFです。十字キーやスティック、タッチパネルなどを駆使して(どれが最適かはカメラによって異なります)、AF枠を動かして、花に合わせてみましょう。

今度は花が主役に、彼女が脇役にと写真のイメージががらっと変わります。

〈ファインダーで撮るか、背面のモニタで撮影するか〉
多くのカメラでは「ファインダー」と「背面モニタ」のどちらでも撮影できます。ファインダーは画面を直接覗くので周りの明るさに影響されず、撮影に集中できます。さらに、しっかりカメラを構えられるので手ブレしにくいというよさがありますが、目線の高さで撮った写真ばかりになりがちという欠点があります。背面モニタは撮影する高さや角度を自由に変えやすく、スマートフォンに慣れた人でも馴染みやすいというよさがあります。撮影する主役によって、両方を上手に使い分けるようにしましょう。
3 まとめ
- シャッターを切る前に主役(ときには脇役)を意識して構図を決めましょう
- 人を主役にするときは「顔検出AF」を使いましょう
- 「一点AF」にして主役にしたいものにピントを合わせましょう
文:荻窪 圭 カメラ:ソニー α7Ⅲ モデル:星 成美