女子もプログラミング!?ママエンジニアが考える女子のプログラミング学習
2018/2/7 提供:D-SCHOOL
こんにちは!ママエンジニアMiki(ITエンジニア歴15年)です!ITの現場から、皆様の役にたつ情報をお伝えできたらと思います!
2020年から小学校で「プログラミング教育」が必修化されるという話を聞いて、「えっ女の子も全員?」と戸惑った親御さんもいるのではないでしょうか?「プログラミング」=「ITエンジニアリング」=「男性社員ばっかり!」ってイメージがありますよね?女の子がプログラミングを学んだ所で将来役に立つのかな…という疑問が出てくるのはごもっともだと思います。今回はそんな悩める方々のために、女性エンジニアの現状と今後、そして女の子がプログラミングを学ぶメリットについてお話します!
女性エンジニアの現状
まず、「本当に男性社員ばっかりなの?」という点から。現状ITエンジニアの男女比はどれくらいなのかというと、これは業種によって若干差があるみたいです。ITエンジニアも細かく言えば色々な業種に分かれていて、私がよく従事する通信系は女性が1割強かなって感覚ですが、Web系などデザインセンスが問われるような現場は女性比率がやや高くなり、3割を超える企業もあるそう。
情報処理推進機構のIT人材白書2016によると、IT企業における女性社員の割合は「10.1%以上20%以下」である企業が最も多いとあり、それを踏まえると確かにまだまだ男性社会という感じは否めません。ただ、同白書によると女性社員の割合が増加傾向にある企業が多く、情報系の大学や高専の女性入学志願者も増加傾向にあるとのことなので、今後IT業界の女性比率はどんどん高まっていくだろうなーと予想できます。
IT現場はブラック!?女子の体力で大丈夫!?
IT企業は残業が多くてブラックなのでは!?という声をよく聞きますが、私はそこまでひどいとは思いません(笑)。もちろん、「納期が迫っている!」とか、「システム運用後に問題が発覚してしまった!」とか、開発チームがてんやわんや(通称デスマーチ!)になる状況はありますが、それは恐らくどの業種でも一緒ではないかと思います。最近はどの企業も労働基準法を順守する傾向が高まっていて、私の会社でも「有給休暇を最低でも○割は取得するように!」と指示されるようになったり、社員のストレスチェックが義務付けられたり等、働く環境がだんだん改善されているのを感じます。
女性のITエンジニアにはメリットがいっぱい!
女性は出産などのライフイベントで働き方を見直さねばならない事がありますよね。場合によっては、せっかく積んだキャリアを手放さなければならないこともあると思います。IT業界ではそのあたりはどうなのか、まずは私の経験からお話しさせて下さい。
私はIT企業で正社員勤務しながら妊娠、出産、育休を経て再び正社員として勤務を再開しました。基本的には座り仕事のため、妊娠中も特に体調に問題はなく、出産1か月前まで通常通り仕事をこなせました(あくまで私の例なので、個人差はあると思いますが)。体力的にはもう1,2週働けそうでしたが、会社のルールで1か月前から産休が義務付けられていたので、ありがたくお休みしました(笑)。産後1年の育児休暇を取得し、その後すんなり職場復帰。子供が保育園の間は16時までの短時間勤務をさせてもらいました。(会社、上司に恵まれていたという事もあります。感謝!)
ちなみに、私が妊娠中だった8年前は、妊娠中でも2時間程度の残業があったりしましたが、3年ほど前に同僚が妊娠した際には会社から「妊娠中は残業禁止!!」という通達が出されていました。女性の働く環境が急速に整いつつあると感じますね。
お腹が重い状態でそれまでと同じように仕事の成果をあげることができる業種というのはごく限られていると思います。そのため私は女性がITエンジニアを目指すことを是非お勧めしたいんです!
「働き方の多様化」が実現できる!
もう一点、プログラミングが女性にとって大きなメリットとなりうるのは「働き方の多様化」に対応できるという事。現在日本ではまだ「社員が作業場所まで出勤して作業する」という働き方が主流ですが、少子高齢化による労働人口の減少への対策として、日本政府が「働き方の改革」を推進しています。要は社員が働きやすい場所(自宅等)や時間帯で作業できる環境を整えて、労働人口を増やそうってわけですね。プログラミングは基本的にはパソコンと通信環境さえあれば場所を問わず作業できるケースが多いため、在宅ワークにとても適しているんです!在宅ワーク先進国のアメリカでは既に数千万人が在宅ワーカーとして働いているそうで、世界的に働き方が多様化しつつあると言えそうです。働くママさんにとって悩ましい問題「子供を夏休みにどこに預けよう…」などが在宅勤務によって解消される可能性があるのは嬉しいですよね!
また、特定の企業に属さないフリーランスという働き方が選べるのもITエンジニアの利点です。現在、インターネットには「仕事」と「人材」をマッチングするサイトが多数あり、中でもITエンジニアリング関連の仕事はとても求人数が多いです。夫の転勤などで会社を辞めなければならないこともある女性にとって、働く選択肢が多いというのはとても心強いことだと思います。
男性と女性で「デキる」に差はある?
ところで、陸上競技のタイムなどを見て、やっぱり男性と女性では体力に差があるんだなぁと思うことってありませんか?では、「プログラミング能力」って男女差はあるんでしょうか?現状ITエンジニアは男性の比率が高いということから、男性のほうが優れているのではないかと気になる方もいるかもしれませんが、私は全然そうは思いません。IBMやyahoo!のCEOに女性が抜擢されている時代です!現場を見ていても、男性エンジニアより技術力の高い女性も多数いるんです。
そして女性ITエンジニアを見ていると、「コミュニケーション能力」が高い人が多いなと感じます。ITエンジニアといえばパソコンとにらめっこばかりしているイメージがあるかもしれませんが、実際にはシステムを発注するお客様と詳細を詰める作業や、チームのメンバーで作業分担や不足技術の補完など、コミュニケーション能力はとても重要なんです!
私が新人社員の頃に出会った先輩女性社員Aさんの話。Aさんは突然「あーもうわかんなぃぃぃ!」と突然頭を抱えたかと思うと、引出しからキットカットを出してスッと私に差し出し「Mikiちゃん…ちょっと助けてくんない…?」とお願いしてきたり、ちょっとしたことで「Mikiちゃんマジ有能!」と褒めちぎったり、とにかく気さくな人でした。入社当初「男性社員に負けないぞ」って肩ひじ張っていた私はすっかり脱力(笑)。でもこういう「人を上手に巻き込む」能力ってすごく大事だなーと勉強になりました。(ちなみにAさんは最近管理職に昇進しました。)Aさんのようにコミュニケーション能力をフルに発揮した女性がプロジェクトを成功に導くことは結構多いんですよ!
まとめ
今回はIT業界の観点から女の子がプログラミングを学ぶメリットについて挙げましたが、もちろんその他の業種に就く場合でも、プログラミング学習から得られる論理的な考え方やパソコンスキルなどはとても役にたつはず。男女関係なく活躍していくであろう未来を前にしながら、女性だから、男性だからという理由で子供の可能性を狭めてしまうのはもったいない!今の時代の子供達には様々な方向に自由に枝葉を伸ばしていってほしいなーと願っています。