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知っておきたい!
これからの教育と学習

~パソコンで変わる、こどもの未来~

マルチタスクで時間を有効活用!

2018/2/28  提供:D-SCHOOL

こんにちは!ママエンジニアMikiです!
これまで主に子供の教育についてのお話をお届けしてまいりましたが、今回のテーマは忙しいママさん達に贈る「家事の効率化」へのご提案です。コンピュータの進化の歴史をさかのぼると、人間が効率的に作業するためのヒントが見えてきたのでご紹介させていただきたいと思います!

産めよ、育てよ、働けよ…介護もせよ!?

少子化が著しい現代の日本、政府は労働力不足を何とかしようと「1億総活躍社会」を謳って女性に「働いて納税せよ!」と、そして国も地域も親世代も「現役世代は子供を産み育てよ!」とプレッシャーをかける。さらにはお年寄りの割合が増えることで現役世代にのしかかる介護の負担。そのうえ毎日終電帰りの夫は家事をする余裕もなく…。

え!? 女性は「家事」「仕事」「出産」「育児」「介護」全部こなせってことですか!?体がいくつあっても足りませんけど!?!?
と、叫びたくなるご時世になりましたよねぇ。いやはや、私たち女性は生まれてくる時代を間違えたのかもしれません…。

私もフルタイムで働きながら家事、育児をしていますが、やることの多さに爆発しそうになることが多々あります。たまにイライラして子供にあたってしまうことも…。 何もかも完璧にこなせるのは無理としても、少しでも効率よく作業して、心も体もゆとりのある生活を送るのが理想ですよね。

同時進行でできるコンピュータってすごくない!?

ところで、仕事をしていてよく思うんですが、最近のコンピュータってすごいですよね!ご家庭におけるコンピュータといえばパソコンが一番わかりやすいと思いますが、例えばブラウザでYouTubeの動画を再生しながら、同時に音楽データやアプリをダウンロードしたり、さらに同時に家計簿ソフトを動かしたり、目に見えない部分では常にウィルスチェックソフトが動作していたり!なぜこんなに同時に色々できるんでしょう?機械なんだから当たり前?

いえいえ、実は30年ほど前の初期のコンピュータにはこんな芸当はできなかったんです。一つの処理を行っている間は、他の処理は全くできない、いわゆる「シングルタスク」と呼ばれる動作をしていました。(タスク…コンピュータが行う作業の単位) 現在のコンピュータが複数の処理を同時に実行する「マルチタスク」を実施できるのは、コンピュータの研究により生み出された技術の進歩によるものなんです。この「コンピュータがマルチに動作する技術」に、日々の作業を楽にするヒントが隠されている気がしませんか?

スケジューリングで段取り上手に!

コンピュータがシングルタスクの時代は、一つの処理を開始する際に全てのリソース(CPUや記憶装置などのコンピュータの構成要素)を占有していました。でも、処理を行っている間ずっと各リソースをフル稼働するわけではないので、このやり方ではリソースの無駄が多かったんですね。

学校で図工の時間に先生が「この道具(学校の備品)は一つしかないから皆で譲り合って使ってね!」と言ったにも関わらず、A君が授業時間中ずっと占有したため、他の生徒の工作が進まなかった…という状況とでもいいましょうか。

そこで考えられたのが「スケジューリング」という仕組み。タスクの優先度を考慮しながら、どのリソースをどのタイミングで各タスクに割り当てるかを決定する「スケジューラ」というプログラムをコンピュータに搭載するようにしたんです。これによってコンピュータは複数のタスクを同時に動作させることができるようになったわけですね。

この仕組みを応用すれば、家事も効率的にこなせるはず!…え?「そんなややこしいことを毎日考えている暇はない!」って? いえいえ、実はママさん達は「スケジューリング」とよく似たことを毎日しているんですよ!

実はみんなやっている「スケジューリング」!

それは何かというと、ズバリ料理!!
例えば、今夜のメニューを以下の献立に決めたとしましょう。

  • 白飯
  • サンマの塩焼き
  • 筑前煮
  • 味噌汁

さて、料理開始早々、まずはどれから作業開始しますか?「よーし、メインのサンマから完成させよう!」って人、居ないですよね?恐らくお米をといで炊飯器のスイッチオン!を最初に持ってくる人が多いと思います。

「焼きたてが美味しいサンマは食事時間の直前に完成させたい…白飯はスイッチを入れてしまえば1時間放置でOK…筑前煮は煮えにくいものから投入して、煮込み中は他の作業ができる…よし、作業の段取り決定!」

料理前にこんなことを頭の中で展開してから作業に取り掛かっているはず。(ベテランのママさんとなると無意識にやっているかもしれませんが…)

これってコンピュータの「スケジューリング」によく似ていると思いませんか? ママの体は一つしかありませんが、各作業の最初から最後までママがフル稼働する必要はない。このママというリソースや、ガスコンロや鍋など数が限られる道具の使用などをうまく割り当てられるように最初に段取りをつけることで、世の中のママさんたちは効率良くテキパキと料理をこなしているんです。毎日毎日、ママは頑張っているんですよ!お父さん!

料理だけではなく色々な事に応用できる!

例えば、子供がインフルエンザにかかって家で看病しなきゃいけない場合でも、子供にかかりきりで見つめ続ける必要は無いわけですから、子供が寝ている傍でネットスーパーを利用して食材を宅配してもらえば、「看病+買い物」をマルチで進行できます。子供の習い事の付き添い中も、もし子供を見守る必要が無ければ、スマホで銀行への振込みの用事を済ませてしまうなんてことも。

目の前に山積みの作業があると、つい「やらなきゃおわらない、とにかく目についたものから片づけよう!」とがむしゃらに取り掛かってしまいがちですが、その前にちょっと一呼吸して、一段高い所から作業を見渡すつもりで「スケジューリング」することで、効率的に作業を進められるはず!

そういえば、ここで例に挙げたネットスーパーやスマホでの銀行取引は、ここ数年で一気に広がった比較的新しいサービスですよね。「必要は発明の母」とは良く言ったものですが、現代人の忙しさに応えるように色々なサービスが生み出されていることは、多忙な私たちにとって大変頼もしいことですね。

あとがき

今回の記事には書ききれませんでしたが、コンピュータのマルチタスクの進化にはスケジューリングの他にもう一つ、「リソースの数自体を増やす」ことも大きく関係しています。こちらも私たち人間に置き換えてみると、日々を効率的に過ごすための良いヒントが隠れていますね!!

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