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知っておきたい!
これからの教育と学習

~パソコンで変わる、こどもの未来~

もったいない!幼児英語教育の落とし穴

2018/8/22  提供:D-SCHOOL

こんにちは。フリーのママ英語講師のヨシノです。
2歳半を過ぎた私の娘は、半年ほど前から私の仕事都合で保育園に通うようになりました。それからというもの、我が家の英語教育事情も大きく変わりました。というよりも変わってしまいました!
そんな今回は、専業主婦から働く母になった私が感じていることを皆様と共有したいと思います。

1. 共働きの親の教育事情

今年の始めから私が外に出て働き始めてからというもの、我が家のライフスタイルは大きく変わり、娘のための英語環境作りにも変化がありました。
まず、私の娘は現在2歳。イヤイヤ期全盛期といいますか、まだまだ出来ない事も多いですが、だいぶ自我も芽生えて自分のことは自分で決めたがる年頃です。言語学習においても、この2~3歳の間にほとんどの子どもに母国語(生活の中で一番身近な言語)が定着します。もちろん私の娘も既にガンガン日本語を話しており、私が働き始めてからもごく普通の保育園に通わせているので、日常の98%は日本語の環境です。この生活の変化の影響はとても大きく、これまではほぼ毎日娘と一緒にいて、見せたいもの、聞かせたいもの、遊ばせたいものを子どもが自分で選択する余裕も作りながら私が用意することができていましたが、今はそうはいきません。
保育園で受ける刺激が確実に今の彼女の興味関心を大きく惹きつけているので、より一層この幼い年齢のうちに、英語の本やアルファベットの遊び、英語の歌や、動画など、少しでも英語がより身近に感じられる環境や機会を積極的に作ることが子どもの可能性を伸ばす為には必要だと感じています。

2. 言語習得の臨界期

これは世界共通でよく知られていることですが、赤ちゃんや子どもの脳は育つ環境に適応するために大人のそれとは比べ物にならないほどものすごいスピードで発達しています。「赤ちゃんや子どもは語学の天才」と言われているのも、人間の脳が生まれ持った適応能力の一つで、身近な環境の中で耳にする音(特に母親の話す言葉)を実に柔軟に聴き取ることができます。英語のレッスンをしていてもよく感じるのですが、私の発音する単語をリーピートして言ってもらう時、例えば私が「zebra(=シマウマ)」というと、大人(中学生以上)の場合は多くの人が「ジブラ」と発音するのに対し、子どもは「zebra(ズィブラ)」とそのままの発音で返ってきます。このように子どもは日本語のフィルターを通さずに日々聴きためた言葉の中の意味を自ら学習し、言語を習得していくことが得意なのです。しかし、残念ながらその能力にも限界があるといわれています。それが言語学習で言うと7歳くらいといわれています。ちょうど、小学2~3年生の年齢ですね。
この7歳くらいまでの時期に英語を流ちょうに話せないまでも、少しでも多くの時間を英語に触れ、日本語にはない英語の音やリズムをストックできるのが理想的といえます。
しかし、一方で幼少の頃に英語教室に通っていたことがあるにも関わらず、中学生になって英語の勉強が始まっても英語が話せない!なんて声を私周りでは耳にすることもあります。
これってすごくもったいないことですよね?

3. 帰国子女とバイリンガル

これまでは、英語学習について身につけることを中心に触れてきました。しかし、ここで一番お伝えしたいことがあります。それが、「続ける」ことの大切さです。
私自身は英語の習得を本気で始めたのが大学に入学してからでした。そして、私の周りには英語のバイリンガルと呼べる友人が多くいましたが、年月が経ちはっきり分かったことがあります。それは、「使わないと、忘れる」です。(皆さんの学生時代に勉強したことが今どの程度まだ身についているのかを想像してみると共感していただけるでしょうか。)
一度身につけた英語も、継続して英語を「学習する」とまではいかなくても、英語に触れて使う環境が、その能力を維持するためには欠かせません。
皆さんは「帰国子女」と聞いて何をイメージしますか?当然のように英語圏の国から戻った子どもたちは日本に帰国しても英語がペラペラなイメージがあると思います。ですが、実際は帰国子女でも、その能力を持続させるために英会話に通っていたりしています。
前述したように、7歳くらいまではどの言語も柔軟に習得できる能力が高いといいましたが、それに加え、10歳くらい(小学4~5年生)時点で定着している言語というのは大人になっても割と忘れずにいられる様です。
つまり、幼少期に英語教育に力を入れていて、子どもがある程度のレベルの英語を使えている場合は、それを10歳くらいまで継続、維持できる環境や機会がないともったいないことになり兼ねないということです。
現に、幼児期に英語教室に通っていた子どもが小学校入学を機に、一旦英語教室から離れてしまうというケースが多いようで、そういった英語にほとんど触れなくなってしまう環境になることで、それまでの積み重ねてきた英語をすっかり忘れてしまっており、また義務教育で英語が始まるころには「あれっ?」という状態になっていたという声もよく聞きます。
2020年度より、日本の義務教育でも小学3年生から英語に関する教育の取り組みが始まりますので、もし「小学校に入学したら英語教育は少しお休みにしよう」と考えている方がいらっしゃれば、ぜひ完全にお休みはせずに、少しでも英語に触れられる環境や機会を残してあげられるといいと思います!

●まとめ

言語習得ってせっかくマスターしてもその後もその言語を使い続ける環境がないと、使う頻度が下がるもしくは全くなくなり、その能力のほとんどがすっぽり、さっぱり無くなってしまうのは本当にもったいないことです。その辺り人間の脳というものは全く、良くも悪くも上手くできているなぁなんて思ってしまいます… 
日本にいる限り、私たちの母国語は日本語です。日本語の正しい理解と豊かな表現を身につけることも、目には見えない私たちの素晴らしい財産です。プラスα英語も当たり前の時代に備えて、これからも引き続き根気よく、そして何より楽しく!その子どもに合わせた、英語が身近で、楽しいと思ってもらえる環境作りを考えて続けていきたいですね。

Rome was not built in a day. ローマは1日にしてならず、です。

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