インターネット詐欺リポート(2024年11月度)JCBのフィッシングサイトが3倍に急増、PayPayのフィッシングサイトが初ランクイン
2024年12月27日
1.今月のトピック
JCBのフィッシングサイトが3倍に急増
前月も取り上げたJCBのフィッシングサイトが急増しており実数で3倍以上に増加しています。メールなどでバラまかれており「ご利用履歴に不正が検出され、アカウントを停止している」といった内容でログイン情報を詐取する手口です。また今年になって初めてPayPayがフィッシングサイトランキングの10位にランクインしており、前月に比べ3倍近くに増加しています。金銭付与の切り口でログイン情報を詐取する手口です。
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JCBのフィッシングサイト
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PayPayのフィッシングサイト
地方銀行のフィッシングサイトが増加傾向
12月に入り、様々な地方銀行のフィッシングサイトが登場しています。数は少ないですが、横浜銀行、四国銀行、広島銀行など様々なエリアの地方銀行のフィッシングサイトが確認されています。主に大手銀行のフィッシングサイトが作られているケースが多いですが、今後銀行のターゲットを広げてくる可能性もあり注意が必要です。

フィッシングサイトブランドランキング
11月度は報告数が3倍に増加したJCBが1位となりました。前月1位だったメルカリも高止まりしています。5位に新しく登場した楽天は報告数が10倍以上増加しており注意が必要です。

フィッシングサイトカテゴリ別構成比
11月度はJCBのフィッシングサイトが増加したことに伴い、クレジットカードの構成比が上昇しています。また10月より国税庁e-taxのフィッシングサイトも増加傾向にあり官公庁の構成比も上昇しています。e-taxは昨年も年末に報告数が増えた傾向があり注意が必要です。


フィッシング詐欺被害防止のポイント
- メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
- メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスする。または、怪しいサイトを診断する無料サービスを利用し事前にURLをチェックする。
- 個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
- クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報などについてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払いましょう。
- ログインID・パスワードの使い回しを控える
- 複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使い回していると、フィッシング詐欺によってログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使い回しはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。
- セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する
- 犯罪者の手口は日々巧妙化しており、今まで意識してきた対策が通用しなくなる可能性があります。日々進化するネット犯罪に対抗するにはセキュリティソフトを導入することも必要です。不審なサイトにアクセスした際に注意喚起を行ってくれます。
詐欺サイトを無料で診断「詐欺サイトチェッカー」
日々増加するインターネット詐欺、詐欺サイトかどうかをチェックできるサービス「詐欺サイトチェッカー」を提供開始しました。詐欺ウォールが独自で収集した詐欺サイトのブラックリストと各官公庁から通報のあった詐欺サイトのブラックリストを元に無料で気になるサイトをチェックします。

サイトURL : https://checker.sagiwall.jp/
2.2024年11月 詐欺サイト検知率リポート
詐欺ウォールとは日本人をターゲットにしたインターネット詐欺をブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。従来の検知手法である「ブラックリスト検知」に加え、詐欺ウォール独自のネット詐欺検知エンジンである「ヒューリスティック検知」「AI検知」のトリプルブロックで、ウイルス対策ソフトでは検知困難な巧妙な手口の詐欺サイトを検知します。
詐欺ウォールを開発・提供するBBソフトサービスでは、公的機関などとの連携によって収集した詐欺サイトURLを利用し、定期的に詐欺サイトの検知率調査を行っています。2024年11月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率は97.1%と、アンチウイルス機能を搭載したセキュリティ製品各社と比較し高い結果となりました。
- <検知率調査概要>
- https://www.sagiwall.jp/report/about_report.html
- <調査期間>
- 2024年11月13日、15日
- <調査対象URL>
- 公的機関などから提供された詐欺サイトURL計136件
- <調査結果>
3.2024年11月 詐欺サイト検知数リポート
2024年11月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数は12,404,173件で、2024年10月と比較すると、802,929件減少する結果となりました。※

4.11月度詐欺ウォール利用者が遭遇している詐欺サイトの傾向
11月度に詐欺ウォール利用者が遭遇している詐欺サイトのTOP3が以下となります。実際に遭遇しているネット詐欺サイトと調査収集しているネット詐欺サイトでは違った傾向が見られます。
※実際に遭遇しているネット詐欺サイトと調査収集しているネット詐欺サイトで順位は異なります。- 1位 Apple
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※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
- 11月度はAppleが1位となっています。利用者が多いサービスのため注意が必要です。
- 2位 えきねっと
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※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
- 2位はえきねっとがランクインしています。年末年始の移動需要で利用者が多いサービスのため注意が必要です。
- 3位 JAバンク
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※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
- 3位はJAバンクがランクインしています。ここ数か月報告数が増加しており、検知データでも確認されており注意が必要です。
※本記事に記載の「詐欺ウォール」の対象には、「詐欺ウォール」の名称で提供する製品の利用者のみでなく、他の名称で提供している製品の利用者も含まれます。
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