使えるワードレッスン

第16回写真のいいところだけを切り抜いて活用

対応バージョンWord 2010Word 2007Word 2003

はじめまして、和戸先生。いつも楽しく拝見しています。
先月ですが、夫婦で京都に旅行に出かけました。カメラが趣味なので、撮影した写真を使って知人に挨拶はがきを作ろうと思っているのですが、関係ない人物が写っていたり、建物が小さかったりと、なかなかそのまま使える写真がありません。かといって、適当な画像編集ソフトもないので、ワードで何とかしたいのですが、いい方法はないでしょうか。

(公開日:2013年2月6日)

ご夫婦で京都旅行なんて、ステキですね。私もそんな旅行をしてみたいです。
ご質問の件ですが、ワードの「トリミング機能」をお使いください。これは、写真の不要な部分を削除して、必要なところだけを残す機能です。背景に写っている無関係の人物や建物を削除したいとき、ぜひ利用したい機能です。

完成品はこちら

  • Before作成前画面イメージ
  • after完成画面イメージ

注︰サンプル文章は、Word 2010で作成しております。その他のバージョンでは一部見え方が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

サンプルが必要な方は、下記のワードのファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードするには、ファイル名を右クリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してください。

本講座では、ファイルの保存先を《ドキュメント》としています。
ダウンロード方法がわからない場合は、下記ページをご参照ください。

ワード文書作成のコツ

写真周囲の不要な部分を削除して必要なところだけを残す

ワードのトリミング機能は、写真の不要な部分を取り除いて、必要なところだけを残す機能です。操作はとてもシンプルです。トリミングできる状態にしたら、写真の周囲に表示される黒い線をドラッグし、不要な部分を削除していくだけです。

写真をトリミングできる状態にする

まずは、写真を選択してトリミングできる状態にしましょう。トリミングできる状態になると、写真の四隅と上下に黒い線が表示されます。

文書中に挿入した写真をクリックして選択している画面イメージ

文書中に挿入した写真をクリックして選択します。なお、サンプル文書の写真には、[書式]タブの[図のスタイル]で周囲にぼかしのあるスタイルを設定しています。

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写真が選択されて、枠線で囲まれている画面イメージ

写真が選択されて、枠線で囲まれました。

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[書式]タブの[トリミング]ボタンをクリックしている画面イメージ

[書式]タブの[トリミング]ボタンをクリックします。

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写真の上下と四隅に黒い線が表示されて、トリミングできる状態になった画面イメージ

写真の上下と四隅に黒い線が表示されて、トリミングできる状態になります。なお、トリミング中は、写真周囲のぼかしのスタイルは無効になります。

【Word 2003の場合】

Word  2003の場合は、写真をクリックして表示される[図]ツールバーで、[トリミング]ボタンをクリックします。

[図]ツールバーで[トリミング]ボタンをクリックしている画面イメージ

[図]ツールバーで[トリミング]ボタンをクリックします。

写真の不要な部分を削除する

写真の上下と四隅に黒い線が表示されたら、その線をドラッグして、削除する領域を指定します。黒い線の内側が残る部分になりますので、黒い線をドラッグして、残したい部分だけを指定すると考えてもかまいません。

なお、作業の最後では、残した部分のサイズを大きくしますので、最終的にどんな形・サイズにするのかも考えながら削除する部分(あるいは残す部分)を決めてください。

右端の黒い線にマウスポインタを合わせて、アルファベットのTの形にしている画面イメージ

右端の黒い線にマウスポインタを合わせ、ポインタを、アルファベットのTを横に寝かせた形にします。

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マウスボタンを押して、左方向にドラッグしている画面イメージ

マウスボタンを押して、左方向にドラッグします。グレーの部分が削除する部分です。
※写真から本当に削除されるわけではなく、見えなくなるだけです。元に戻すには、画像を選択し、[書式]タブの[調整]にある[図のリセット]ボタンの[▼]をクリックし、メニューから[図とサイズのリセット]を選択してください。画像がオリジナルの状態に戻ります。

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マウスボタンを放した状態の画面イメージ

マウスボタンを放すと、このような状態になります。

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下端の黒い線にマウスポインターを合わせて、アルファベットのTの形にしている画面イメージ

次は下端の黒い線にマウスポインターを合わせて、アルファベットのTの形にします。

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上方向にドラッグしている画面イメージ

そのまま上方向にドラッグします。同様に、グレーの部分が削除される部分です。

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マウスボタンを放した状態の画面イメージ

マウスボタンを放すと、このような状態になります。

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写真の左端、上端についても同様に操作して、削除している画面イメージ

写真の左端、上端についても同様に操作して、削除する部分を設定してください。サンプルでは、建物ができるだけ大きくなるようにし、左下の松と手前の池を残しました。また、空の色が白で文書の背景と同じなので、できるだけ削除しました。

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写真の外をクリックしている画面イメージ

トリミング作業が終わったら、写真の外をクリックします。

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写真がトリミングされた画面イメージ

写真がトリミングされました。ただし、このままでは小さすぎるので、次はサイズの調整を行います。

【Word 2003 ⁄ 2007の場合】

Word 2003 ⁄ 2007の場合は、ドラッグ中に枠線が表示され、Word 2010のように削除する範囲がグレーでは表示されません。

黒い線をドラッグし、残す範囲が枠線で表示されている画面イメージ

黒い線をドラッグすると、残す範囲が枠線で表示されます。枠線の外が削除される領域となります。

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マウスボタンを放し、枠線の外が削除された画面イメージ

マウスボタンを放すと、枠線の外はすぐに削除されます。

写真のサイズを調整する

最後に、トリミングした写真のサイズを大きくします。サイズの変更方法は、通常の画像のサイズを変更する方法と変わりありません。

写真をクリックして選択している画面イメージ

写真をクリックして選択します。

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写真が選択されて枠線で囲まれている画面イメージ

写真が選択されて枠線で囲まれました。

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左上のΟマークにマウスポインターを合わせている画面イメージ

では、サイズを大きくしましょう。縦横の比率を変えないでサイズを変更するなら、画像の四隅のΟマークをドラッグします。上下左右のΟマークだと、写真の縦横比が崩れるので注意してください。ここでは、左上のΟマークにマウスポインターを合わせます。

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左上方向にマウスをドラッグして写真のサイズを大きくしている画面イメージ

左上方向にマウスをドラッグして写真のサイズを大きくします。

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マウスボタンを放している画面イメージ

マウスボタンを放すと、サイズが大きくなったことが確認できます。

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今度は写真の右下のΟマークにマウスポインタを合わせている画面イメージ

今度は写真の右下のΟマークにマウスポインタを合わせます。

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右下方向にマウスをドラッグして写真のサイズを大きくしている画面イメージ

右下方向にマウスをドラッグして写真のサイズを大きくします。

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マウスボタンを放している画面イメージ

マウスボタンを放すと、サイズが大きくなったことが確認できます。

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写真の中央付近をドラッグして位置を調整している画面イメージ

今度は写真の中央付近をドラッグして位置を調整します。

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写真の位置を調整した画面イメージ

写真の位置を調整しました。

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写真の外をクリックしている画面イメージ

写真の外をクリックします。

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写真のトリミングとサイズ調整、位置の調整が完了した画面イメージ

これで、写真のトリミングとサイズ調整、位置の調整が完了しました。

今回のポイント

ワードでトリミングするポイントは次のとおりです。

ポイント1
トリミングできる状態にしたら、周囲の黒い線をドラッグします。
ポイント2
ドラッグするときは、不要な部分を削除するとともに、最終的な仕上がりの形・サイズも意識します。
ポイント3
トリミングした写真は、最後にサイズと位置を調整して仕上げます。

トリミングを使うと、写真の必要なところだけを切り抜いて利用できます。うまく利用すると、撮影した写真の使い道がぐっと広がると思います。ぜひ利用して、撮りためたデジタルカメラの写真を有効活用してください。


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