撮っただけじゃ、もったいない!デジカメ写真活用法(2/2)
カレンダーを作ってみよう
思い出がいっぱいのデジカメ写真は、印刷する以外にもカレンダーやムービーなどで楽しむこともできます。ここではまず、カレンダーの作り方を解説します。
カレンダーには、さまざまな作り方がありますが、今回は、キヤノンの「クリエイティブパーク」を利用します。
クリエイティブパークは、無料でダウンロードして利用できる素材を集めたWebサイトです。ここには、ギフトカードやペーパークラフト、スクラップブックなど、さまざまな素材が用意されています。
ダウンロードする
それではまず、カレンダーを作ってみましょう。ここではスタンダードなCDサイズのカレンダーを選択しました。クリエイティブパークから素材をダウンロードします。
Webブラウザでクリエイティブパークにアクセスします。「カレンダー」→「12年フォトフレームタイプ」をクリックします。フォトフレームの一覧が表示されるので、「フォトフレームカレンダー0016」をクリックします。
フォトフレームの概要が記載されたページが表示されます。ここには印刷時の推奨設定も記載されています。「ダウンロード」をクリックします。
操作を選択するウィンドウが表示されたら「保存」をクリックします。
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「ダウンロードが完了します。「フォルダーを開く」をクリックします。
「ダウンロード」フォルダが表示されるので、ダウンロードしたファイルを右クリックして「すべて展開」をクリックします。
ダウンロード先を聞かれるので、「参照」ボタンをクリックして任意の場所を指定します。ここでは「ライブラリ」→「ドキュメント」→「マイドキュメント」フォルダを指定しました。「展開」ボタンをクリックします。
展開された「12_ph0016」フォルダを開くと、6つのPNGファイルが保存されています。PNGファイルは、JPEGやTIFFなどと同様、画像フォーマットの一種です。
このファイルの1つをWindows Live フォトギャラリーで開いてみます。CDサイズのカレンダーが2ケ月分あるのがわかります。
用紙設定と写真の挿入
必要なカレンダーのフレームがダウンロードできたので、実際に好みの写真を張り込んで、オリジナルのカレンダーを作成してみましょう。以降は、Word 2010を使って操作していきます。Wordの白紙文書にPNGファイルを挿入し、さらに好みの写真を追加していきます。
Wordを起動して書式設定を行います。「ページレイアウト」タブをクリックして「ページ設定」のアイコンをクリックします。
「ページ設定」ダイアログボックスが表示されるので、「用紙」タブをクリックして、用紙サイズで「A4」を選択します。
次に「余白」タブをクリックし、余白の上下左右の4ケ所をすべて「0」に設定します。「OK」ボタンをクリックします。
確認のメッセージが表示されるので「無視」をクリックします。
さきほどダウンロードしたファイルの「12_ph0016-01」をWordの文書上にドラッグ&ドロップすると、文書内いっぱいにカレンダーが挿入されます。
カレンダーの上に写真をのせる設定をします。「図ツール」の「書式」タブをクリックし、「文字の折り返し」をクリックします。表示されるメニューから「背面」を選択します。
写真を挿入しましょう。「挿入」→「図」をクリックして、挿入したい写真をクリックします。
写真が挿入されました。次に写真の大きさを調整しますが、まず「図ツール」の「書式」タブの「位置」をクリックし、「中央に配置」をクリックします。
写真の四隅のハンドルをドラッグして、写真の大きさと位置を調整します。同様に、下にある2月のカレンダーにも写真を挿入しましょう。
写真の大きさと位置の調整が済んだら、ファイルを保存しておきましょう。ここでは「カレンダー1011-01」という名前で保存しました。一度作成して保存しておけば、いつでも写真を入れ替えるなど、作り変えることが可能です。
印刷する
カレンダーのフォームに写真を挿入したら、次は印刷です。印刷の設定は、先にファイルをダウンロードしたときの概要のページに表示されているので、再度、確認しましょう。
今回使用したフレームの印刷設定は次のようになります。
・推奨用紙 | :マットフォトペーパー |
・印刷品質 | :きれい |
・印刷の向き | :縦 |
・ページレイアウト | :等倍 |
・拡大/縮小 | :なし |
Wordの「ファイル」タブをクリックして「印刷」を選択します。印刷の設定画面が表示されるので、「プリンターのプロパティ」をクリックします。
使用するプリンタのプロパティ画面が表示されるので、各設定を行います。今回はキヤノンのMG6230を使用しました。
設定が完了したら「OK」ボタンをクリックして、印刷画面に戻ります。
「印刷」ボタンをクリックすると印刷を開始します。
印刷が完了したら、線にそって切り離すと、CDサイズのカレンダーの完成です。
スクラップブックを作ろう
キヤノンのクリエイティブパークにはカレンダー以外にも、オリジナルのアルバムが作成できる「スクラップブック」も用意されています。スクラップブックは、ダウンロードしたパーツを印刷して切り離し、写真といっしょに貼ることでオリジナルのアルバムが作成できる素材です。
カレンダーをダウンロードした手順と同様に、好みの素材をダウンロードして印刷し、手順にしたがって写真とパーツを台紙に貼るだけです。
旅行や結婚式、バースデーなどイベントごとに素材が用意されています。
メーカーのフォトブックサービスを利用しよう
自分で思い通りのアルバムやフォトブックを作成するのも楽しいですが、プロに任せるとさらに本格的な作品を作ることができます。さまざまなメーカーがデジカメ写真を使った作品作りのためのサービスを提供しており、自宅のプリンタでは満足できない、もう少し凝った作品が作りたい、といった場合に便利です。
富士フイルムでは、結婚式や家族旅行、卒業式など、さまざまなシーンに合わせて、手軽なものから本格的なハードカバータイプのものまで、さまざまなフォトブックを作成できます。
また、カメラのキタムラでは、フォトブックを本のような仕上がりで作成してくれるサービスを提供しています。文庫サイズとA5サイズから選択でき、いつも身近に置いておける手軽さが魅力です。
デジカメ写真でムービーを作成しよう
Windows Live ムービーメーカーは、マイクロソフトが無償で提供している動画作成ツールです。Windows Live フォトギャラリーをダウンロードしてインストールする際、自動的にWindows Live ムービーメーカーもインストールされます。
Windows Live ムービーメーカーには、静止画からムービーを作成する機能もあり、簡単な操作で凝った作品が作成できます。ここではデジタルカメラで撮影した静止画からムービーを作成し、DVDなどのメディアに焼くまでを解説します。
なお、ムービーに使う写真を選択する場合、サムネイルで確認しながら選択できるWindows Live フォトギャラリーの利用が便利です。ここでは、写真の選択にはWindows Live フォトギャラリーを使い、実際のムービーの作成は、Windows Live フォトギャラリーからWindows Live ムービーメーカーを呼び出して行います。
Windows Live ムービーメーカーは、2010年春モデルから富士通のパソコンに標準でインストールされています。それ以前のモデルをお使いの方は、下記URLから無料でダウンロードできる「Windows Live」のソフトのひとつとして、インストールできます。
- Windows Live ダウンロード (日本マイクロソフト株式会社のサイトを開きます)
注)Windows Live ムービーメーカーは、Windows 7またはWindows Vista環境で動作します。Windows XP以前の環境では動作しませんのでご注意ください。
注)Windows XP以前の環境でダウンロードした「Windows Liveおすすめパック」には、 Windows Live ムービーメーカーは含まれません。
詳しい動作要件はこちらをご確認ください。
- Windows Live ダウンロード - システム必要条件 (日本マイクロソフト株式会社のサイトを開きます)
Windows Live フォトギャラリーで写真を選択する
まずは、ムービーに使う写真を選択しましょう。Windows Live ムービーメーカーから直接、写真を選択することもできますが、ここでは、写真のサムネイルを見ながらチェックマークで選択が可能なWindows Live フォトギャラリーを使用します。
Windows Live フォトギャラリーを起動して、ムービーで使いたい写真にチェックを入れながら選択していきます。
Windows Live フォトギャラリーで目的の写真にカーソルを合わせ、左上に表示されるチェックボックスをクリックしてチェックを入れていきます。
Windows Live ムービーメーカーを起動する
写真の選択が済んだら、Windows Live フォトギャラリーの「作成」タブをクリックし、「ムービー」をクリックします。選択した写真を取り込んだ状態でWindows Live ムービーメーカーが起動します。
Windows Live フォトギャラリーで「作成」タブ→「ムービー」をクリックします。
テーマを決める
Windows Live ムービーメーカーが起動するので、ムービーのテーマを設定したり、音楽を追加するなどしてムービーを作成していきましょう。
テーマを決めます。「オートムービーのテーマ」の任意の場所にマウスカーソルを合わせると、写真の切り替え方法などがプレビューで表示されるので、好みのテーマを選択します。
今回は、ノスタルジックな雰囲気が出せる「セピア」を選択しました。
音楽を追加するには
Windows Live ムービーメーカーでは、先にBGMとなる音楽を選択していない状態でテーマを選択すると、画面のような確認のメッセージが表示されます。音楽は後から追加が可能ですし、デジタルフォトスタンドなどを使って再生するなど不要な場合は、追加の必要はありません。
音楽が不要の場合は「いいえ」をクリックします。
タイトルとエンドロールを設定する
テーマを設定したら、次はムービーの一番はじめに表示されるタイトルと最後に表示されるエンドロールを入力し、効果を設定します。
「テキストツール」の「フォーマット」タブをクリックします。この画面でタイトルを入力したり、フォントやサイズ、表示する際の効果などを指定します。
サムネイルの先頭に表示されているテキストのオビをダブルクリックします。すると、左側のプレビュー画面にテキストボックスとマウスカーソルが表示され、テキストが入力できる状態になります。
テキストのフォントやサイズ、背景の色などを好みのものに設定します。
「特殊効果」の右下のボタンをクリックすると、さまざまなテキスト表示の効果を選択することができます。
タイトルと同様、ムービーの最後に表示されるエンドロールも設定しましょう。初期状態では「監督」「主演」「撮影場所」が用意されていますが、自由に変更が可能です。
ムービーを保存する
作成したムービーを保存しましょう。初期状態では「ライブラリ」→「ビデオ」→「マイビデオ」フォルダに保存されます。
なお、再度、作成したムービーを編集したい場合には、プロジェクトとして保存する必要があります。
「ホーム」タブの「ムービーの保存」をクリックします。ムービーの再生環境によって保存方法を選択できるので、目的の保存方法を選択します。ここでは「このプロジェクトの推奨設定」を選択します。なお、左端の「ムービーメーカー」タブから「ムービーの保存」を選択しても同様に操作できます。
「ムービーの保存」ウィンドウが表示されるので、ファイル名を指定して「保存」ボタンをクリックします。これでムービーが保存されます。
ムービーの保存が完了すると、画面のようなメッセージが表示されます。すぐに作成したムービーを再生することもできます。
再度、ムービーに写真を追加するなど編集をしたい場合は、プロジェクトとして保存します。左端の「ムービーメーカー」タブをクリックして「名前を付けてプロジェクトを保存」をクリックします。あとはムービーの保存と同様にプロジェクト名を入力して「保存」ボタンをクリックします。
ムービーをDVDに焼こう
作成したムービーをDVDに焼いて、プレゼントすることが可能です。ここでは、Windows Live ムービーメーカーでムービーの保存と同時にDVDに書き込む方法を紹介しましょう。Windows Live ムービーメーカーでは、さまざまな種類のメニューが用意されているので、メニュー付きの凝ったDVDを作成できます。
なお、DVDに焼くにはパソコンにDVDの書き込みができるドライブが装着されている必要があります。
Windows Live ムービーメーカーの「ホーム」タブをクリックします。ムービーの保存時の同様に「ムービーの保存」をクリックします。表示されるメニューから「DVDへの書き込み」を選択します
「ムービーの保存」ウィンドウが表示されるので、ムービーの名前を入力して「保存」ボタンをクリックします。
ムービーの保存が完了すると、Windows DVDメーカーが起動するので「次へ」ボタンをクリックします。
次の画面で、メニューを追加したり、メニューのテキストを指定することができます。ここでは「スクラップブック」を選択します。次に「メニューテキスト」をクリックします。
DVDタイトルやボタンの表示のテキストを指定できます。メモ欄には別途、メッセージも入力できます。入力が済んだら「テキストの変更」ボタンをクリックします。
メニューの作成が完了したら、DVDに書き込みましょう。空のディスクを用意してください。準備ができたら「書き込み」ボタンをクリックします。ディスクを挿入するようメッセージが表示されたら、空のディスクを挿入します。
DVDの書き込みが開始されます。
書き込みが済んだらDVDを再生してみましょう。再生メニューが付くと、市販のDVDのような本格的な雰囲気が出ます。
デジカメ写真をもっと活用しよう
今回は、デジカメ写真でどういった楽しみ方ができるのかを簡単に紹介してきました。ここで紹介した方法以外にも、FMVにインストールされているソフトなどでできることがたくさんあります。
これを機会に、パソコンやメモリーカードの中に保存したままのデジカメ写真を掘り起し、家族や友達などといっしょに、いろいろな方法で活用してみてはいかがでしょうか。