
規格が変わるとデータ転送が速くなる?いまどきのUSB事情(1/2)
パソコンは、機能を拡張することで、さらに便利に使えるようになります。例えば、UltrabookやタブレットPCにDVDドライブやBlu-ray Discドライブを外付けすれば、DVDやBlu-ray Discの映画作品を見ることができます。また、ハードディスクの容量が少なくなってきたら、外付けして増量することもできます。
周辺機器を拡張したいときに便利なのが、USB接続です。接続方法は、ケーブルをつなぐだけなので、簡単です。ただし、USBにはいくつかの規格があります。自分のパソコンで、最大限の機能を発揮できる機器を選ぶために注意したいことや、おすすめの機器について解説します。
公開日2013年7月10日
掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。
USBってそもそも何?
USBは、パソコンと周辺装置をつなぐための共通規格です。DVDやBlu-ray Discドライブ、ハードディスクなどの外部記憶装置、マウスやキーボード、プリンターやスキャナーなどの機器を専用のUSBケーブルで簡単につなぐことができます。
小型のノートパソコンなどでは、USBケーブルを差し込むためのポートが1つしかない場合もありますが、「USBハブ」という機器をつなぐことでポートの数を増やし、さらに多くのUSB対応機器をタコ足配線のようにつなげるようになります。
USB3.0対応の周辺機器を選べばデータを高速転送できる?
USBには、いくつかの規格があります。現在、広く普及しているのは、「USB2.0」という規格です。
一方で、最新の周辺機器の中には、「USB3.0」という規格に対応した製品も登場しています。USB3.0の特徴は、データの転送速度が高速なことで、理論上の数値はUSB2.0の約10倍です。外付けのハードディスクからデータを読み込むのも、高速になります。
ただし、高速なデータ転送を実現するには、パソコン側もUSB3.0規格に対応したポートを備えている必要があります。充分な速度は得られませんが、いま持っているパソコンがUSB3.0に対応していなくても、接続することは可能です。そのため、USB3.0対応の機器を選んでも問題ありません。
USB3.0を接続するポートは、内部が青色になっている。
プラグの形状にも注意しよう
USBケーブルを選ぶときにも注意が必要です。パソコンにつなぐUSBのプラグは横に広い薄型ですが、プリンターやスキャナーにつなぐプラグは正方形に近い形状になっていることがあります。また、コンパクトな外付けハードディスクやDVDドライブなどでは、サイズの小さい「ミニUSB」やさらに小さい「マイクロUSB」が使われることもあります。
最近では、USBケーブルが別売りの周辺機器もあります。製品の箱やマニュアルで、対応したUSBケーブルの種類をあらかじめ確認しておきましょう。
給電方法も確認しよう
DVD / Blu-ray Discドライブやハードディスクは、内部でモーターを回転させるため、電力を使用します。通常は、USBポートから供給される電力だけで動作しますが、製品によっては別途外部からの給電が必要な場合があります。
給電には、専用の電源アダプターを使用する方法や、もう1本USBケーブルを接続する方法などがあります。いざ使おうとしたときに、周囲に給電の方法がないと困るので、製品を購入する際には、あらかじめ確認しておきましょう。
セキュリティには充分注意しよう
USB接続により、外部の記憶装置にデータを保存して、持ち歩くことも簡単です。ただし、うっかり落としたりなくしたりすると、大切なデータが盗まれるかもしれません。特に、小型のUSBメモリは、なくしてしまう危険が高くなります。
また、パソコンからパソコンへとデータを移行する際に、USBメモリを介してコンピューターウイルスを感染させるおそれもあります。万が一に備えて保存したデータをロックでき、さらにウイルス対策も施した「セキュリティUSBメモリー」があるので、次のページでご紹介します。
電源オフでもUSB機器を充電できるパソコン
USB機器やスマートフォン、デジタル音楽プレイヤーなどの中には、パソコンのUSBポートから充電できる製品があります。ですが、通常はパソコンの電源がオンでなければ充電できません。富士通パソコンの最新モデルなどでは、電源オフの状態でもUSB機器を充電できます。充電のためだけにパソコンの電源をオンにしておく必要はないので、電気の無駄遣いが防げます。
