注意しよう!「ネット選挙」でやってはいけないこと(2/2)

私たち有権者にとって変わること、できること

インターネットでできることが増えますが、注意が必要なことも増えます

インターネットでの選挙運動が規制されていたときには、政党や立候補者について詳しく知りたいときに、インターネットで検索しても、あまり情報を集めることはできませんでした。しかし、今回の選挙では、インターネットで政党や立候補者の情報を充分に調べ、誰に投票するか検討できるようになります。

また、私たち有権者が、ホームページやSNS、メッセージングサービスを使って(メールは禁止されています)、支持を求める書き込みをするなどの選挙運動ができます。

私たちが実際に選挙運動をするときには「電子メールアドレス等の表示義務」があります。これは、選挙活動をするときには、メールアドレスなどを表示して、連絡が取れるようにしなければならないというものです。ブログやホームページでは、自分のメールアドレスを表示しておきましょう。ツイッターの場合は、ユーザー名が、「電子メールアドレス等」に含まれるとされます。

このように、できることが増えた一方で、注意が必要なことも増えています。次で詳しく見ていきましょう。

注意! 「ネット選挙」の禁止事項と予想されるトラブル

禁止事項を確認し、また、虚偽の情報に惑わされないよう気をつけましょう

「ネット選挙」の解禁によって、有権者のできることが増えましたが、一方で、禁止されていることもあります。以下のことを行ってしまった場合、選挙妨害として罰せられる可能性があります。

  • なりすまし、偽名や嘘の身分を名乗っての選挙活動の禁止
  • ホームページや電子メールなどを印刷して配布することの禁止
  • 立候補者に関する虚偽の情報を公開することの禁止
  • 悪質な誹謗中傷の禁止
  • 立候補者などのウェブサイト改ざんの禁止
  • 報酬をもらっての選挙活動の禁止
  • 有権者の電子メールを使った選挙運動は禁止
  • 未成年者の選挙運動は禁止
  • 公示・告示日~投票日前日の期間外の選挙運動は禁止

また、このたびの参議院議員選挙は初の「ネット選挙」となることから、予想もつかないようなトラブルが発生することも考えられます。私たちが特に注意するべきこととしては、次の2点があります。

(1)虚偽の情報、悪意の情報に惑わされない

立候補者になりすましての虚偽の情報の発信や、特定の立候補者を落選させるための誹謗中傷が行われる可能性があります。また、選挙運動のメールにまぎれて、ウイルスやフィッシング詐欺など、悪質なメールが出回る可能性もあります。次のことに気をつけて、情報を慎重に選ぶようにしましょう。

  • 立候補者の情報は、信頼できるサイトから集める
    検索結果になりすましサイトが表示される可能性も、ないとはいい切れません。信頼できる大手サイトが提供する選挙情報ページから、政党や立候補者自身のサイトを確認し、そちらで情報を収集するのが確実性が高いでしょう。
  • ウイルスなどの悪質なメールに注意する
    政党や立候補者からのメールには、選挙運動用メールである旨の表記や、送信者の氏名、拒否通知をするための連絡先などを表示する義務があります。これらの表示がない選挙運動メールは、開かずに削除しましょう。虚偽の情報や、ウイルスやフィッシング詐欺に充分に注意し、URLをクリックしたり、添付ファイルを開いたりするときは、慎重に行いましょう。
  • 気軽に虚偽の情報の公開を助けないように注意する
    例えば、ツイッターで友達との会話を楽しんでいるときに、虚偽の情報のツイートが目に入ることもあるかもしれません。このとき、思わずリツイート(周囲の人に向けてツイートを回覧)したくなることもあるかもしれませんが、これも「虚偽の情報の公開」にあたる禁止事項となります。
    気軽に楽しむSNSでも、選挙運動関連の情報の取り扱いには、充分に注意しましょう。

ウェブやメール、SNSなどで流れてくる情報をよく見定めて、適切な情報だけを選びましょう。

(2)選挙運動に関する注意事項をよく確認する

支持政党や、支持する立候補者がある場合や、知り合いから依頼された場合には、自身で選挙運動をすることがあるでしょう。ホームページやツイッターで特定の候補に対する意見を書くことや、「○○さんをみんなで当選させよう!」といったように、特定の候補者に投票を求める書き込みをすることは、選挙運動にあたります。

このときには、次のことに注意しましょう。

  • 選挙運動が可能な期間ですか?
    公示・告示日~投票日前日まではOK。投票日には禁止です
  • 未成年ではありませんか?
    未成年の選挙運動は禁止です
  • メールで選挙運動をしていませんか?
    政党・立候補者以外のメールによる選挙運動は禁止されています
  • 報酬を受け取ってはいませんか?
    報酬を受け取っての選挙運動は買収罪に問われます
  • 虚偽の情報や誹謗中傷にあたる内容はありませんか?
    いずれも、禁止されています。

もっと詳しく知るには

総務省のサイトや、大手選挙情報サイトを参考にしましょう。

総務省の「インターネット選挙運動の解禁に関する情報」では、「ネット選挙」の概要から、専門家向けの資料まで、多くの情報が公開されています。

以下の選挙情報サイトは、政党や立候補者に関する情報収集の参考になります。

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