なんでもオートじゃダメ!デジカメはシーンにあったモードを選ぼう(2/2)

レンズを交換してみよう

レンズを交換できるのは、デジタル一眼レフの大きな魅力の一つです。例えば、遠くを撮影するなら「望遠レンズ」、広大な風景を撮影するなら「広角レンズ」のように、レンズを選ぶことができます。

また、「ズームレンズ」を使えば、遠くの被写体にも、近くの被写体にもクローズアップして撮影できます。「単焦点レンズ」を使えば、光をうまく取り込んで、オシャレなポートレートも撮影できます。

その他にも、被写体に超クローズアップできる「マクロレンズ」や、180度以上の広大な画角で魚の眼で見たような風景を撮影する「魚眼レンズ」など特殊なレンズもあります。被写体や撮影したいシーンに応じて、レンズを選んでみましょう。

「レンズ取り外しボタン」を押しながら、レンズを外している写真

「レンズ取り外しボタン」を押しながら、レンズを左方向に回転させると取り外せます。

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白いマークの位置を合わせてレンズをはめている写真

白いマークの位置を合わせてレンズをはめたら、右方向に回転させます。カチッと音がしたら取り付け完了です。

 

ズームレンズで焦点距離を近くにして撮影した写真

ズームレンズで焦点距離を近くにすれば、広い範囲を撮影できます。ここでは、約3倍のズームレンズを使用しています。

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ズームレンズで焦点距離を遠くに合わせて撮影した写真

同じ場所から、今度はズームレンズで焦点距離を遠くに合わせると、遠くにある被写体を拡大して撮影することができます。

 

単焦点レンズで被写体に焦点を合わせて、背景をぼかした写真

単焦点レンズでは、被写体に焦点を合わせて、背景をぼかした、雰囲気ある写真を撮影できます。なお、ズーム機能のようなクローズアップはできないので、被写体を大きく撮影するには、自分から近づきます。

自分で好みのレンズを選んで、コレクションに追加するのも楽しみです。ただし、自分が使用しているカメラに対応したレンズを選ぶ必要があるので、購入の際にはご確認ください。

絞りやシャッター速度を自分で決めて撮影してみよう

カメラは、被写体が反射する光を取り込んで、撮影を行います。そのため、取り込む量が少なければ暗い写真になり、取り込みすぎると白く飛んだ写真になってしまいます。

オートモードやシーンモードの撮影では、こうした光の取り込み方に関する設定が自動で行われていましたが、デジタル一眼レフカメラなら、「絞り」や「シャッター速度」を自分で設定して、自分なりの写真表現に挑戦できます。

慣れないうちは、失敗写真になる可能性もありますが、何度か試してコツさえつかめれば、オリジナルの撮影を楽しめるようになります。

「絞り優先」で撮影する

まずは、自分で「絞り」を決める「絞り優先」の撮影方法を試してみます。

「絞り」は、光の取り込み口をどれくらい開くかの設定です。大きく開けば、一瞬で撮影に必要な光が取り込めます。そのため、被写体だけにピントを合わせて、周囲はぼかした撮影が行えます。

絞りを小さく開くと、光を取り込むのに時間がかかります。その間に背景の深い位置までピントを合わせた撮影が行えます。

手動で絞りを設定することで、ぼけ味を生かした撮影が行えます。撮影の際には、「絞り優先」モードが便利です。絞りの値に応じたシャッター速度が自動で設定されます。D5300の場合には、撮影モードダイヤルで「A」を選びます。

メインの被写体のみにピントが合って、背景がぼけている写真

絞りの値は、数が少ないほど開いた状態になります。「F1.8」を選んだ撮影では、メインの被写体のみにピントが合って、背景がぼけています。

 

メインの被写体だけでなく、奥のほうまでピントが合っている写真

絞りを閉じた「F22」の撮影では、メインの被写体だけでなく、奥のほうまでピントが合っています。

「シャッター速度優先」で撮影する

続いて、「シャッター速度」を自分で決める「シャッター速度優先」の撮影を試してみます。

走る電車や自動車、スポーツする選手などの撮影では、動きの一瞬を撮影する方法と、動きを強調してブレた被写体を撮影する方法があります。

シャッター速度を速くすれば、一瞬の動きを切り出せます。逆に、シャッター速度を遅くすると、被写体が動いた軌跡を1枚の写真の中に残せます。撮影の際には、「シャッター速度優先」モードが便利です。速度に応じた絞りの値が自動で設定されます。D5300の場合には、撮影モードダイヤルで「S」を選びます。

動く被写体の一瞬を切り出した写真

シャッター速度を高速な「1/800秒」にしてみました。動く被写体の一瞬を切り出せます。

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被写体が流れるように動く様子を残した写真

シャッター速度を低速な「1/10秒」にしています。被写体が流れるように動く様子を残せます。

撮影モードには、その他にも「絞り」と「シャッター速度」の両方を自分で設定する「マニュアル」モードも用意されています。絞りとシャッター速度についての感覚がわかってきたら、挑戦してみてください。

知っておきたいカメラ用語

記事の中には、「絞り」、「シャッター速度」などのカメラ用語が登場しています。その他にも目にする機会が多いカメラ用語について、ここで解説しておきます。

  • 絞り
    絞りを開くと、より多くの光を取り込むことができます。暗い場所の撮影でも、絞りを大きく開きます。絞りを開くと背景がぼけた写真を撮影できます。閉じると、奥までピントの合った写真を撮影できます。
    絞りは、「F値」という数値で示されます。F値が小さいほど絞りが開かれ、値が大きいほど絞りは閉じられます。
  • シャッター速度
    シャッター速度が短ければ、動く被写体の一瞬を切り出せます。シャッター速度を長くすると、動く被写体の軌跡を撮影できます。
  • 被写界深度
    絞りを開くとピントの合う範囲が狭まり、閉じると範囲が広がります。ピントの合う深さのことを「被写界深度」といいます。
  • ISO
    撮影感度を数字で表したものです。ISOが大きくなれば、暗い場所での弱い光でも撮影できます。初期設定では自動になっていますが、暗い場所の撮影ではISOの数字を上げることがあります。ただし、感度を上げるとノイズが出ることがあります。

まとめ

高機能なデジタル一眼レフカメラを手にしたら、せっかくなので、さまざまな機能を試してみましょう。とはいっても、いきなりすべての機能をフル活用するのは難しいもので、いろいろ試していくうちに、さまざまな機能を体感できるようになります。絞りやシャッター速度などの細かい設定を駆使して、デジタル一眼レフカメラを使いこなしていきましょう。

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