家がメイン?外でもつなぐ?使い方で選ぶインターネットの接続手段

パソコンやタブレットでのインターネット利用も、使うシーンは人それぞれ。自宅でじっくりパソコンに向かう使い方もあれば、外出先でもこまめに情報を調べ、メールをチェックする使い方もあります。接続の方法にも固定回線やモバイルルーターなどの種類があるので、あなたのシーンにぴったりなものを選んでみましょう。

公開日2015年4月28日

掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。

家で動画をみるなどの使い方が主な人は固定回線がおすすめ

家の中でじっくり動画を見たい人、家族みんながネットを使う人の場合には、光回線やADSLなど固定のネット接続環境があると便利です。時間やデータ通信量を気にすることなく常時接続できて、高速なデータ通信を利用できます。有線接続すれば、電波状況の影響なども関係なく、安定した通信が可能です。

そして、Wi-Fiルーターを設置すれば、家庭でも無線のネットワークを利用できるようになります。パソコンだけでなく、タブレット、スマートフォンやゲーム機なども無線でインターネット接続できます。しかし、無線接続できるのは、Wi-Fiルーターの電波が届く家庭内だけなので、機器を外出先に持ち出してネット利用することはできません。

無線LANルーター。プロバイダー提供のモデムと接続することで、家庭内に無線のネット接続環境を作ることができます。

どこでもインターネット環境を使いたい人はモバイルルーターがおすすめ

外出先でもネット接続したいなら、「モバイルWi-Fiルーター」が便利です。電車で移動中にタブレットからネット接続して調べ物をしたり、喫茶店でパソコンを使ってメールの返信を書いたり、公園でくつろぎながら動画を見たりすることができます。

ポケットサイズのモバイルWi-Fiルーターは、通信会社と契約して利用できます。サービスによっては、月あたりに利用可能なデータ通信容量に7GBなどの上限が設定されています。これを超えると、通信速度が低下して動画の視聴などが快適に行えなくなる場合があります。

モバイルWi-Fiルーター。パソコンやタブレットとの間は、無線LANと同じしくみのWi-Fiを利用して接続します。

モバイルWi-Fiルーターで利用できるデータ通信サービスはいくつかあり、それぞれに対応した機器を使用する必要があります。その中でも最近注目なのは高速の通信を実現するLTE(エル・ティー・イー)、WiMAX(ワイマックス)、WiMAX2+(ワイマックスツープラス)です。

LTEは、スマートフォンでも使用する携帯電話の通信回線を利用してデータ通信するしくみです。高速のデータ通信が可能で、NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話会社、イーモバイルなどがサービスを提供しています。

WiMAXは、データ専用の通信回線を利用するしくみです。最近では、より高速なWiMAX 2+も登場しています。UQ WiMAXがサービスを提供するほか、さまざまなプロバイダーからも利用申し込みできるようになっています。

LTE、WiMAX、WiMAX 2+の違いや特徴については、ページの下方で解説します。

急遽パソコンをネット接続したいときはテザリングも

スマートフォンをモバイルWi-Fiルーターのように使う方法が、「テザリング」です。スマートフォンのインターネット接続機能を利用してデータ通信し、スマートフォンとパソコンの間は、Wi-FiやBluetoothなどで接続します。スマートフォンで契約しているデータ通信の上限容量にご注意ください。外出先で急にネット利用が必要になったときなどとても便利です。

テザリングを有効にすると、パスワードが表示されます。パソコンからWi-Fi接続して、パスワードを入力すると、ネット利用ができるようになります。

外出先でWi-Fiスポットを利用する

モバイルWi-Fiルーターなどのネット接続環境を持ち歩く以外に、駅や空港、ホテルや喫茶店などで提供されているWi-Fiスポット(公衆無線LAN)を利用して、ネット接続する方法があります。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話会社が、利用者向けに提供するサービスもあります。

お店に入ってすぐに使える無料サービスがあるほか、登録が必要なサービスや、有料サービスもあります。その場ですぐに利用できないサービスもあるので、事前にご確認ください。

それから、Wi-Fiスポットではパソコンが外部から不正にアクセスされる危険もあります。接続する際に表示される「ネットワークの場所の設定」で、「公共の場所」を選ぶなど、セキュリティを高めることが必要です。

それぞれの特長を比較してみよう

光回線やADSLの特徴は、通信が高速で、安定していることです。有線接続すれば電波状況を気にする必要もありません。また、容量制限もないので、時間を気にせず動画を楽しんだり、ソフトウェアなどの大きなデータをダウンロードすることもできます。

LTEは、外出先でも高速のデータ通信が可能です。例えば、NTTドコモの「LTE Xi(クロッシィ)」なら、下り(ダウンロード速度)の通信速度の理論値は100Mbpsです。さらに、携帯電話の通信回線を利用するため、通信エリアが広いことも特徴です。ただし、データ通信容量の上限が設定されています。契約時の内容によって、5GBや7GBなどの設定になっており、月あたりのデータ通信量がこれを超えると、通信が制限されて、速度が低下します。

WiMAXは、電波の性質上屋外に強く、高速なデータ通信が可能です。移動中に、次の基地局との連携がスムーズな特徴もあります。下り(ダウンロード速度)の通信速度の理論値は40Mbpsです。データ通信容量の制限がないサービスもあるので、外出先でもじっくり動画を見るなどの使い方にお勧めです。

そして、新規格のWiMAX 2+は、下り(ダウンロード速度)が220Mbpsの超高速な通信を実現します。通信エリアは拡大中で、自宅や会社周辺で利用可能かどうか調べたいときには、通信会社のサイトで調べることができます。データ通信容量が無制限のサービスがあるほか、7GBなどの容量制限が設定されるサービスもあります。

なお、データ通信速度として記載しているのは「理論値」で、「実測値」とは異なります。電波状況や近いエリアでの利用者の混み具合などによっても、速度に違いがあります。

関連リンク

  ダウンロード速度(理論値) データ通信容量の上限 特長
ADSL 47Mbps なし 自宅の電話回線を利用して、安価で安定した通信を実現できます。有線接続、Wi-Fi接続が可能で、家族みんなで利用できます。
光回線 1Gbps なし 家庭内で、高速で安定した通信回線を利用できます。有線接続、Wi-Fi接続が可能で、家族みんなで利用できます。
LTE 100Mbps 7GB/5GBなど
(契約内容によります)
出張や旅行先で全国各地に移動しても、つながりやすい特徴があります。データ通信量に上限があります。
WiMAX WiMAX 2+の開始に伴い、13.3Mbpsになったサービスもあります。 なし 外出先でも動画視聴するなど、データ通信量が多い場合にお勧めです。
WiMAX 2+ 220Mbps 7GB/3日で3GBなど
(契約内容によります)
外出先でも高速な通信回線を利用できます。契約内容によってデータ通信量の制限があります。

まとめ

インターネットを利用することは当たり前のようになってきましたが、利用シーンは人それぞれ。使い方に合わせたネット接続の方法を選ぶことをおすすめします。
家の中で利用が多い場合は光回線やADSL。自宅でWi-Fi接続すればスマートフォンやタブレットも高速で快適にネット利用できます。移動中の利用が多いなら、モバイルWi-Fiルーター。旅行や出張などで全国各地に行くなら、LTEのものがつながりやすくていいでしょう。WiMAXやWiMAX 2+は使用エリアがサービス範囲内であり、かつデータ通信量も多い方におすすめです。

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