話題の3Dプリンターが身近に!あなたなら何を作る?

家庭向けの3Dプリンターが登場し、最近では安価なものは数万円と、手に届く価格となりました。しかし、紙に印刷するプリンターと異なり、3Dプリンターでどのような物が作れるのか、出力するには何が必要なのかがよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。3Dプリンターがあれば、どんな楽しみ方ができるのかをご紹介します。

公開日2015年12月22日

掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。

3Dプリンターでどんな物を作ることができるの?

さまざまな種類の3Dプリンターがありますが、家庭向けの3Dプリンターでは主に、「フィラメント」と呼ばれる樹脂素材を使って立体物を作ります。糸状のフィラメントを熱で溶かし、それを一層ずつ積み重ねて、立体を作っていきます。「熱溶解積層法」(FDM)と呼ばれる方式です。好きなフィギュアや模型を作ったり、アクセサリー、小物トレー、歯ブラシ立て、クリップなど、アイデア次第でさまざまな物が作れます。

家庭向けの3Dプリンターでは、フィギュアやアクセサリーなどの日用品を作ることができます。写真は、テープホルダー、ペンスタンドなどの小物。
(提供:ニコラデザイン・アンド・テクノロジー 水野操)

FDM方式を採用した家庭向けの3Dプリンターは、数万円~十万円前後のものなどがあります。写真はムトーエンジニアリングの「MF-500 3Dプリンタ Value3D MagiX」。

業務用の3Dプリンターは、光造形(STL)や粉末石膏造形、粉末焼結造形(SLS)など、さまざまな方式があります。樹脂素材だけでなく、石膏や金属などの素材も使うことができ、フルカラー出力や、より緻密な造形が可能となっています。金型を作らなくても、成形物を少ない数から作ることができることもメリットの1つです。

プロの世界では、工業製品の試作品、建築模型、医療分野では臓器模型や人工血管など、さまざまに利用されています。写真は、肝臓の臓器モデル
(提供:山形大学 川上勝准教授、スタジオミダス社 中村昇太)。

業務用の3Dプリンターはさまざまな出力形式があり、価格も数十万円~数千万円など幅広いです。写真は3D Systemsの光造形方式3Dプリンター「ProX950」。
(C)3D Systems Corporation

データはどうするの? どんなやり方?

3Dプリンターで出力するためには、出力するためのデータが必要です。何もないところから、いきなり立体が出現するわけではありません。3D CADや3D CGソフトなどのモデリングソフトを使って、自分でモデリングして立体データを作ります。
すぐにソフトを使いこなせるようになるのは難しいかもしれませんが、自分のアイデアを形にすることができる楽しさがあります。
また、3Dデータの共有サイトから、気に入った3Dデータをダウンロードして利用する方法もあります。有料のものだけでなく、無料のデータを提供している共有サイトもあるので、3Dデータを作るのに慣れていない、まだ難しいという人は、利用してみるとよいでしょう。

共有サイト例

「3D CAD DATA.com」のサイト。気に入った作品を見つけたら、[Download]をクリックして3Dデータをダウンロードします。

「rinkak」のサイト。「つくる」「売る」「買う」「知る」のカテゴリーがあり、「買う」から気に入った作品を買うことができます。

ソフトは3Dプリンター本体に付属している? 使い方は?

3Dプリンターと素材のフィラメントを準備したら、次はどうすればよいのでしょうか。3Dプリンターで何かを出力するためには、3Dデータを作成するための「モデリングソフト」と、3Dプリンターへの「出力ソフト」が必要です。モデリングソフトは、無料のものもあるので、気軽に使うことができます。
出力ソフトは、3Dプリンターの機種によって異なります。専用のソフトがある場合と、プログラムが公開されているオープンソースのソフトを使う場合があります。使用する3Dプリンターの説明書を確認して、出力ソフトをご用意ください。
出力にかかる時間は、大きさや造形の細かさなどによって変わります。1つ10分でできるものもあれば、数時間~数十時間かかるものもあります。

まずは、モデリングソフトで、3Dプリンターで出力したい作品を作成します。画面は、無償の3D CGソフト「Blender」でサンプルの「モンキー」を読み込んでいます。

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モデリングが終わったら、「STL」という形式でファイルを保存(エクスポート)します。

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3Dプリンターに出力するためのソフトで、作成したSTLファイルを開きます。出力する向きや大きさを調整します。

次へ

パソコンと3Dプリンターを接続し、出力する準備が整ったら、出力を実行します。

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まとめ

家庭向け3Dプリンターがあれば、小物やフィギュアなど、アイデア次第でさまざまな物を形にできます。「こんなものがあったら便利」「これを形にしたい」という物を、どんどん出力して、すぐに使うことができます。
オリジナルの物を作り、気に入ったらもう1つ作ってプレゼントしたり、少しずつ形をアレンジして素材の色を変えたり……と楽しみ方は無限大です。

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