自宅のネット環境を見直して通信を快適に!
テレワークやオンラインセミナー、オンライン授業などを受講するようになり、自宅のネット環境が気になった人も多いと思います。
プライベートはもちろんですが、特にWeb会議中に接続が不安定になるなど、仕事に支障を来す状況は避けたいもの。快適な通信のために、利用回線やWi-Fi機器の見直しについてご紹介します。
公開日2021年1月27日
掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。
利用回線を見直そう
安定した通信環境を整えるためには、いくつか見直すポイントがあります。まずは、利用回線の速度を確認してみましょう。文書だけのメールのやり取りやWebの閲覧程度なら、回線速度があまり速くなくても問題がないでしょう。しかし、Web会議を行ったり、動画を見たりするには、高速な回線が求められます。接続が不安定、遅いなどと感じているなら、契約プランが利用内容と合っているか確認してみてください。
なお、契約業者によってプランは異なるため、プランが選べない(1種類)の場合もあります。
【利用方法による回線速度の目安】
1~10メガ | 文字だけのメール送受信やWebサイトの閲覧 |
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5~20メガ | 画像が多いメール送受信やWebサイトの閲覧 |
10~30メガ | 動画の再生や音楽鑑賞など |
30~100メガ | 高画質の動画の再生、大容量のデータの送受信、オンラインゲーム |
回線速度をチェックする方法
Googleの検索窓に「スピードテスト」と入力して検索すると、「速度テストを実行」ボタンから上り(アップロード)、下り(ダウンロード)の速度をチェックできます。他にも通信速度をチェックできるサイトは、「Speedtest by Ookla 」や「FAST.com 」などがあります。
Wi-Fiルーターを見直そう
インターネット回線の契約とともに見直したいのが、「Wi-Fiルーター」(無線LANルーター)という機器です。パソコンの性能が年々向上しているのと同様に、周辺機器の性能も向上しており、Wi-Fiルーターも例外ではありません。古いWi-Fiルーターでは、転送量や接続機器が多いと、通信が遅く感じることがあります。お使いのWi-Fiルーターの性能をチェックし、古い機器なら最新の機器への買い換えを検討してみると良いでしょう。
また、家の間取りや利用人数など、利用環境に合わせた機器を選ぶことも大切です。製品のカタログやWebサイトに「戸建て 3階建て/マンション 4LDK」「利用人数 6人」のように推奨利用環境が記載されているものがありますので、参考にしてみてください。
Wi-Fiの規格と最大通信速度
Wi-Fi(無線LAN)の標準の通信規格は「IEEE(アイトリプルイー)802.11」で、Wi-Fiルーターで利用できる規格に「IEEE 802.11a」「IEEE 802.11g」などがあります。この規格ごとに、データをやり取りする最大の通信速度は異なります。使っているWi-Fiルーターの規格がどれに対応しているのか、製品を確認してみましょう。安定して利用するためには、「11n」「11ac」「11ax」の規格がおすすめです。
現在の規格を確認するには、タスクバーの右側にある Wi-Fi ネットワークのアイコンをクリックし、接続しているWi-Fi名の下にある「プロパティ」をクリックします。設定画面が開き、「プロパティ」の「プロトコル」に規格が表示されます。
規格 | 最大通信速度 |
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IEEE802.11a | 54Mbps |
IEEE802.11g | 54Mbps |
IEEE802.11n | 600Mbps |
IEEE802.11ac | 6900Mbps |
IEEE802.11ax | 9600Mbps |
Wi-Fiルーターの周波数帯
Wi-Fiルーターの周波数帯には、「2.4GHz」と「5GHz」があります。5GHzを利用するのが上記「11ac」で、どちらにも対応しているのが「11n」「11ax」です。それぞれの特徴は次のとおりです
- 「2.4GHz」
離れた場所に電波が届きやすいというメリットがある反面、同じ周波数帯を利用している機器が多いため、電波干渉を受けやすいデメリットがあります。 - 「5GHz」
電波の干渉を受けにくいというメリットがある反面、障害物(壁など)により電波が届きにくくなるデメリットがあります。
BUFFALO
「WSR-2533DHPL2」
「11ac」規格に対応し、アンテナ内蔵のコンパクトなモデルです。内蔵のアンテナは4本で、四方に効率良く電波を飛ばせる設計。複数台の端末を接続でき、同時接続でも速度が落ちにくい「MU-MIMO」に対応し、速度を高める独自技術「IPv6ブースト」機能を搭載しています。
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アイ・オー・データ機器
「WN-DAX1800GR」
「11ax」規格に対応し、上下・左右・奥行きの、全方向に電波を飛ばせる独自技術の「360コネクト」を搭載。推奨20台と、複数の端末を接続可能で、複数台でも快適に接続を行える「MU-MIMO」「OFDMA」対応しています。
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接続方式をチェック
インターネットの通信には規格があり、現在「IPv4」(Internet Protocol Version 4)が一般的です。最新の「IPv6」という規格も広がりつつありますが、機器が規格に対応していること、プロバイダーがIPv6に対応していること、さらにプロバイダーで「v6プラス」などのサービスに加入することが必要です。
Wi-Fi中継器を設置する
Wi-Fiルーターを設置している部屋とは別の部屋など、離れた場所でも接続できるのがWi-Fiの魅力ですが、Wi-Fiルーターから距離があったり、壁があったりすると電波が弱まり、通信が不安定になることがあります。Wi-Fiの電波を強化する「Wi-Fi中継器」を設置することも一つの方法です。
Wi-Fi機器の中には、中継器に切り替えて使用できるものもあります。最新のWi-Fiルーターに買い換えたら、それまで使っていたWi-Fiルーターを中継器にして使う、といったことも可能です。
BUFFALO「WEX-G300」
高速な「11n」規格に対応した中継機。親機となるWi-FiルーターがWPSまたはAOSSに対応していれば、ボタンを押すだけで接続できます。BUFFALO社製のWi-Fiルーターだけでなく、他社製の機器との接続も可能です。
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より通信を安定させるためのポイント
回線の契約プランを変更したり、機器を買い換えたりする以外にも、通信を安定させるポイントがあります。
Wi-Fiルーターを置く場所をチェック
Wi-Fiルーターの電波は、アンテナに対して水平方向に強く、垂直方向に弱いという性質があります。机や棚の上など(棚の中はNG)、床から1~2m程度の少し高い位置で、つなぎたい機器の中心に設置することをおすすめします。壁などで電波が弱まるため、ドアを開けておくことも有効です。床や部屋の角(壁際)、水槽など水の近くに置かないほうがつながりやすいでしょう。
また、周波数が2.4GHz規格の場合、電子レンジなど、同じ周波数帯を利用する機器の近くに置かないことも大切です。
同時に複数接続しない
より安定した通信をするためには、スマートフォンや通信機能を使うゲーム機の接続を切るなど、他の機器はWi-Fiに接続しないようにして、使用するパソコンのみをつなげると良いでしょう。
パソコンの買い換えも環境見直しの1つ
通信速度は、パソコンの性能にも左右されます。いくら高速な回線に契約し、高速な規格に対応のWi-Fiルーターを用意しても、使っているパソコンがその規格に対応していなければ、最高速度はパソコン側の通信速度となってしまいます。パソコンの通信性能も確認しましょう。
自分のパソコンの仕様は、富士通パソコンのホームページでも見ることができます。
確認方法は、以下のリンクを参照ください。
まとめ
プライベートでも、仕事や授業でも、自宅からインターネットに接続する機会が増えました。ネット環境を整えることによって、より快適に接続できるようになります。買い換えなどは費用がかかりますが、すぐにできることから始めてみてください。
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