塾長、毎週英会話スクールに通っていただきありがとうございます!
今日は塾長のお知恵を拝借したく、お伺い致しました。
塾長もご存じの通り、英会話スクールでは月に1回進捗テストを行っています。複数の科目で合格点に達した方は1つ上のクラスに移っていただくのですが、毎回進級の判定を間違えやすくて困っています。関数で簡単に判断する方法はありませんでしょうか?
わしが、エクセル関数塾塾長!関 数之進(せきかずのしん)である!
おぉ、スクール長、いつも楽しい英語の授業をありがとう!その割には英語がレベルアップしないということは秘密じゃよ。……え〜、ゴホン!貴殿の関数の進捗も順調そうじゃな。
さて、表を見せてごらん?この判断だったら「AND関数」や「OR関数」をIF関数と組み合わせるだけで条件判断ができるぞ!その技を極意書を使って説明しよう!
エクセルでは、AND(アンド)関数とOR(オア)関数をIF関数の中に使い、複雑な条件式を作ることができます。
例えば、「英単語で80点以上」の人なら合格、そうでなければ不合格という二者択一の式はIF関数だけで簡単に作成できますが、「英単語で80点以上」さらに(または)「読解で80点以上」だったら合格、そうでなければ不合格というような複数の条件が入る式の場合、AND関数やOR関数で条件を組み合わせればわかりやすい式が作成できます。
ここでは、AND関数、OR関数の基本的な書式と機能について紹介します。
AND関数は次のように、複数の論理式を追加することができます。
AND(論理式1,論理式2,論理式3,……)
またOR関数は次のように入力します。
OR(論理式1,論理式2,論理式3,……)
AND関数とIF関数の組み合わせは、IF関数の論理式の部分にAND関数を配置し、次のように入力します。
=IF(AND(論理式1,論理式2),論理式が正しい場合,論理式が正しくない場合)
AND関数は、すべての条件が満たされているかを調べる関数です。また、OR関数はいずれかの条件が満たされているかを調べる関数です。
AND関数とOR関数は、[関数の挿入]ボタンをクリックして[関数の分類]で[論理]を選択すると、関数が簡単に入力できます。
また、Excel2007と2010では関数ライブラリからも選択できます。
今回の例では、C列とD列に試験の点数が入力されています。それぞれの値が80点以上の場合「進級」、そうでなければ空白が表示されるようにIF関数と共に次のように入力してみましょう。
AND関数では、論理式の値をすべて満たすものを見つけることができますが、複数条件の中から「1つだけでも満たすもの」を見つけたい場合は「OR関数」を利用します。IF関数と共に利用すれば、AND関数同様複雑な条件を分かりやすく設定できます。
=IF(OR(論理式1,論理式2),論理式が正しい場合,論理式が正しくない場合)
次の例では、点数によって習熟度を確認したいので、「いずれかの科目の値が70点未満」の場合は「要サポート」という表示をします。
AND関数とOR関数は、IF関数の論理式と組み合わせて複数の条件分岐をわかりやすい式にできる関数です。条件のどちらも満たしたい場合はAND関数を、条件のどちらかを満たしたい場合はOR関数と、それぞれの特長を利用して使い分けをしてください。
次のような営業部販売実績一覧を作成してみましょう。
次の表は、販売実績の一覧です。商品Aと商品Bのどちらも1,000個以上売り上げた人の評価に「A」、そうでなければ「B」と表示されるようにします。
問題に必要なエクセルのファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードするには、下記のファイル名を右クリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してください。
本講座では、ファイルの保存先を《ドキュメント》としています。
ダウンロード方法がわからない場合は、下記ページをご参照ください。