和戸先生、いつも参考にさせていただいています。さっそくですが、ワードの「差し込み印刷」の方法を教えてください。仕事で大勢の人に書類を送ることが多いのですが、差し込み印刷を使えば、宛名書きが簡単にできると聞きました。市販のラベル用紙に送付先を印刷して、それを封筒に貼り付けて送りたいと考えています。よろしくお願いします。
確かに差し込み印刷を使えば、葉書や封筒の宛名書きが楽になります。市販のラベルを利用すれば、ラベルに宛先を印刷し、それを封筒にペタペタ貼るだけで大丈夫です。ワードなら、市販のラベル用紙にも対応していますよ。なお、差し込み印刷を実行するには、住所や名前などを入力した「差し込みデータ」の作成など、いくつかの作業が必要になりますので、1つずつ順番に説明していきましょう。
注︰サンプル文章は、Word 2013で作成しております。その他のバージョンでは一部見え方が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
サンプルが必要な方は、下記のワードのファイルをダウンロードしてください。
今回のサンプルは情報が差しこまれた後のものです。手順を追っていく場合は、お使いのワードで新規作成から行ってみてください。
ダウンロードするには、ファイル名を右クリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してください。
本講座では、ファイルの保存先を《ドキュメント》としています。
ダウンロード方法がわからない場合は、下記ページをご参照ください。
ワードで差し込み印刷を行うには、いくつかの作業を1つずつ順番に実行することが大切です。ここでは、次のような順番で作業を進めていきます。
まずは、差し込みデータの作成からスタートしましょう。ワードには、住所や姓、名などの情報を入力する専用の機能が用意されていますので、それを使って入力します。
作成して保存した差し込みデータは、いつでも呼び出して編集することができます。データが多いときは、いったんファイルに保存してワードを終了し、次回のワード起動時に再び編集するとよいでしょう。その際には、以下の手順で差し込みデータを呼び出してください。
※ なお、先ほどの手順で作成された拡張子が「.mdb」のファイルは、代表的なものだとMicrosoft Accessというソフトで直接開くことができます。このようなソフトがない場合は直接ファイルをクリックして編集することができませんので、編集の際はこの手順を確認してください。
作成したファイルが表示されない場合は、「ライブラリ」の「ドキュメント」フォルダの下にある「My Data Sources」フォルダを手動で選択すると、作成したファイルを選択できます。
[アドレス帳の編集]ボタンが利用できるようになるのでクリックします。
[データソースの編集]ダイアログボックスが開くので、必要に応じてデータを編集します。[新しいエントリ]ボタンで新しい行を追加でき、[エントリの削除]ボタンで行を削除できます。編集したら、[OK]ボタンをクリックします。
「アドレス帳を更新して、サンプル.mdbの変更内容を保存しますか?」と表示されたら、[はい]ボタンをクリックします。
以上が、差し込みデータの作成・編集の方法です。この方法で差し込みデータを作っておけば、あとは、ラベルや葉書にデータを差し込んで印刷することができます。
差し込みデータが完成したら、そのデータを差し込む文書を用意します。サンプルでは、市販のラベル用紙を使用します。ワードでは、用紙のメーカー・製品番号を指定するだけで用紙を準備することができます(ワードのバージョンによって、表示されるメーカー・製品番号が異なる場合があります。画面に表示される高さ、幅、用紙サイズを確認してください)。
用紙が準備できたら、差し込みデータの「住所」や「姓」「名」などのデータを、ラベルのどの位置に差し込むかを指定し、レイアウトしていきましょう。また、必要に応じてすべてのラベルに共通で表示する文字を入力したり、フォント・サイズも設定します。
作成したファイルが表示されない場合は、「ライブラリ」の「ドキュメント」フォルダの下にある「My Data Sources」フォルダを手動で選択すると、作成したファイルを選択できます。
最後に、差し込みデータを実際に差し込んで画面表示し、印刷状態を確認します。確認できたら、ラベルをプリンタにセットし、印刷を実行します。
印刷するなら、ラベル用紙をプリンタにセットし、[完了と差し込み]ボタンをクリックして、メニューから[文書の印刷]を選択します。
[プリンターに差し込み]ダイアログボックスが開くので、[すべて]を指定して[OK]ボタンをクリックします。
差し込み印刷には、選択して要素を差し込んでいく「差し込み印刷ウィザード」という機能もあります。Excelで作成した住所録ファイル、Outlookの連絡先などの情報も差し込めるので、すでにこうしたデータがある場合は、この機能を試してみるのも良いでしょう。手順は次のようになります。
ワードで差し込み印刷を実行するポイントは、次のとおりです。
差し込み印刷で最も大変なのは、差し込みデータを作成するところです。しかし、差し込みデータさえ作成してしまえば、大量の宛名印刷を短時間で実行できます。仕事でたくさんの宛名書きをしている方は、ぜひ活用してください。
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