このページの本文へ移動
マカフィーセキュリティニュース

どうする?ネット社会に生きる子供のセキュリティ教育

 

「デジタルネイティブ」をオンラインの危険から守る

入学、進学など、新しい環境のなかでインターネットの利用が増えた子供達も多いことでしょう。学校の宿題からYou Tubeなどでの動画閲覧、オンライゲームやソーシャルメディアまで、いま子供達のオンライン生活は日々広がっています。こうした、生まれた時からインターネットやパソコンのある環境で育ってきた子供達は「デジタルネイティブ」と呼ばれています。彼らは自然にデジタルと慣れ親しんでいるため、その世代の子供を持つ親は、より早い段階からオンライン上のマナーやセキュリティについて教育する必要があります。

オンライン上のマナーを教えるのも親の務め

現在、世界中で数多くの教師がインターネットで匿名の嫌がらせを経験しており、英国の教育関係者の組合が行った調査によれば、そうした教師からの相談が著しく増加しているそうです。インターネットを使用するときの倫理を理解していない限り、その匿名性が引き起こす無責任な行動は容易に収まることはなく、ネット利用者のモラルの低下に結びついていくでしょう。それでは、親はどのように子供を教育すればよいのでしょうか。

まず、子供がパソコンにさわり始める前に物事の善悪を教えることが大事です。他人のメールを盗み見たり、友達を匿名のメッセージでからかうなど、好ましくない行動を取ったらきつく叱ってください。前回の『「ネットいじめ」から子供を守ろう!』でも紹介したように、最初はいたずら心で始めた行動も、顔が見えず匿名で行われるためにどんどんエスカレートし、やがてネットいじめへと発展していきます。加害者意識がないまま、子供がこうした行動を継続するようであれば、問題点を見極め、家庭で直接話し合ってください。メールなどで間接的に注意するのではなく、子供がきちんと理解するまでしっかり話し合うことが大切です。そして、オンライン上でも責任ある行動と、適切な判断ができる力を身につけさせる必要があります。

ページの先頭へ

これだけは教えたい! 5つのセキュリティアドバイス

デジタルネイティブをインターネットの危険性から守るには、子供の成長に合わせた適切なセキュリティ教育が必要です。今回は実践可能な5つのアドバイスを紹介します。

① セキュリティ教育は低年齢時から
セキュリティ教育は、低年齢時からスタートすることが肝心です。ネットサーフィンを始める3歳頃から、子供の成長に合わせ十分に時間をかけて反復学習させましょう。インターネットで視聴できるものが、好ましい内容や家庭の価値観に沿うものとは限らないことを必ず教えてください。

② まずはパスワードからスタート
パスワードは最も初歩的なセキュリティ対策です。最初は、簡単に覚えられるパスワードを教え、誰にも言わないよう言い聞かせてください。小学校に入学したら、簡単に思い出せて推測されにくいパスワードを自分で作らせ、その後スキルに合わせて複雑なものにすると良いでしょう。3カ月に1度はパスワード変更することも習慣づけてください。

③ オフラインと同じ振る舞いを
オンライン上では、12歳の女の子だと自己紹介していたのが実は40歳の男だったいう事例はたくさんあります。実生活で知らない人について行ってはいけないように、オンライン上だけで接点のある「見知らぬ人」とは、絶対に会わないよう言い聞かせてください。同じように、実生活で友達に言ってはいけないことは、オンライン上でも絶対に言ってはいけないことを理解させましょう。

④ ソーシャルメディアに個人情報を投稿させない
ソーシャルメディアに投稿した自分の個人情報は、友達以外の目に触れる可能性があり、仮に削除しても多くはネット上に残り続けることを認識させてください。また子供が使用しているソーシャルメディアのプライバシー設定が安全な状態になっているか必ず定期的に確認しましょう。なお、Twitterはフォローに関する以外プライバシーの設定がないため、個人情報には充分注意が必要です。

⑤ 与える前にインターネット機能の確認を
ノートパソコン、タブレット、スマートフォンなどを子供に買い与える場合は、直接インターネットに接続できるか必ず確認してください。直接つながるようであれば、安全に接続する方法を併せて確認してください。子供の適切なインターネット利用のためには、パソコンを家族の目に留まる場所に置くことも有効です。夜間は無線LANをオフにすることを検討してもよいでしょう。

ページの先頭へ
セキュリティアドバイス
まず教えたい、インターネットの価値とマナー

McAfee Labs東京 主任研究員 本城信輔

日本でインターネットが普及したのは1995年頃、その技術は瞬く間に進化を遂げて今日の情報化社会を構築しました。それにより、平成20年に告示された学習指導要領には「情報モラル教育」が新たに追加され、ネット上の健全な行動やセキュリティの知識などを身につけさせる指導を行うとしています。この加速するデジタル環境によって進化した子供達への教育は、今後、学校と保護者にとって大きな課題となるでしょう。まずは、インターネットの価値とマナーを子供に教え、安全にインターネットを利用できるようにすると共に、他者のプライバシーを尊重しソーシャルメディア上でも責任ある行動を学ばせることが重要でしょう。

ページの先頭へ

Twitterで最新の更新情報やおすすめQ&A、アドバイスをお届けしています。