おどろくほど作業が速くなるキーボード操作テクニック(1/2)
ワードやエクセルで作業をするとき、多くの方は右手でいつもマウスを操作しています。ではその時、マウスを操作していない左手はどうしているでしょうか?
文字を入力するとき以外にも、左手の出番はたくさんあります。左手で操作する「ショートカットキー」の機能を上手に使って、作業のスピードアップ、効率アップをはかりましょう。
公開日2010年5月19日
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ショートカットキーで、文章編集をスピードアップ!
通常はマウスでメニューを操作して呼び出す機能を、キーボードのいくつかのキーを組み合わせて押すことで呼び出すことを、ショートカットキーと呼びます。その名前のとおり、メニューを選んだり、アイコンのある場所までマウスポインターを動かしたりといった操作の近道(ショートカット)ができます。
私たちがふだんパソコンを利用しているとき、操作のためにマウスを動かしている時間は、意外と長いものです。その時間を短縮し、作業の効率アップを図るのが、ショートカットの機能です。同じ操作をマウスで行う場合とショートカットを利用して行う場合とで、どれくらいの差が出るかを見てみましょう。
ここで計算している作業時間は、あくまで目安です。操作への慣れや利用する機器の違いにより、時間は変化します。
また、同じ作業を行うための手順が複数ある場合は、一般的と考えられる操作方法を基準としています。
前後の文章を入れ替える([切り取り]、[貼り付け]のショートカットキー)
まずは、編集中の文章の前後を入れ替える作業をやってみます。ここではワードを例にして説明しますが、これらのショートカットキーは、Windowsのほとんどのソフトで共通して利用できます。
これは、次の2ステップの作業で成り立っています。
- 前の文章を選択して[切り取り]する
- 次の文書のうしろに[貼り付け]する
[切り取り]と[貼り付け]にそれぞれショートカットキーを利用した場合と、マウスでメニューを選択した場合を比較してみましょう。
アイコンをクリックする0.5~3秒が、ほぼゼロに!
切り取る文章を選択したあと、マウス操作で切り取りを行うためには、文章の位置から画面上部にマウスポインターを動かし、[切り取り]をクリックします。
マウスポインターの移動には、0.5秒ほどの時間が必要です。リボン(メニュー)が別のタブに切り替わっていたり、[切り取り]のアイコンにうまく合わせられなかったときには、2、3秒かそれ以上かかってしまう場合も……。しかしショートカットキーならば、マウスポインターのある位置もリボン(メニュー)のタブにも関係なく、[Ctrl]キーを押しながら[X]キーを押すだけ。キーを押す操作だけで次の作業手順に進めます。
貼り付けの操作も同様です。マウス操作で貼り付けを行うためには、文章の貼り付ける位置をクリックしてから画面上部の[貼り付け]をクリックするため、マウスの移動が必要です。しかしショートカットキーならば貼り付ける位置をクリックして[Ctrl]+[V]キーを押すだけで完了します。
ショートカットキーの操作は、[Ctrl]キーを押しながら[X]キーを押すだけ。右手でマウスを操作しながら左手をキーの上に置いておけば、操作のための時間は0.1秒も必要ありません。
[貼り付け]のためのショートカットキーは[Ctrl]+[V]キー。[Ctrl]キーは押したまま、[X]から2つ右のキーに指を動かすだけです。
右手でマウスを操作して文章を選択して、左手でショートカットキーの操作をします。左手の小指で[Ctrl]キーを押して、人差し指で[X]や[V]キーを押せば、文章を入力するためのタッチタイピングのポジションにも簡単に戻ることができます。
1つの見出しを複数に増やす([コピー]と[貼り付け]の連打)
ワードで文章のパーツをコピーして複数、例えば5カ所にコピーしたい、という場合、マウスで位置を選択してリボン(メニュー)の[貼り付け]をクリックして……という操作では、マウスをあちこちに動かして何回もクリックしなければならず、手首や指が疲れてしまうほどです。
5カ所に複製する作業は、10秒から5秒に!
連続して貼り付けを行う場合、貼り付ける位置をクリックして選択し、[貼り付け]をクリックするという作業に、1ヶ所あたり2秒程度が考えられます。このような作業にショートカットキーを利用すれば、マウスは貼り付ける位置を連続して選択するだけでいいため、1カ所あたり1秒程度に時間を短縮できます。
また、貼り付ける前のコピーの操作でも、コピーしたい部分を選択してリボン(メニュー)の[コピー]をクリックするのでなく、[Ctrl]+[C]キーを押しましょう。ここでもショートカットキーで時間を短縮できます。
見出しや文章の一部を選択してから[Ctrl]+[C]を押すと、選択した部分の文章をコピーできます。
文章の複数の場所に同じ書式の見出しを付けたい、というような場合、マウスの操作で貼り付ける位置を選択しながらショートカットキーで貼り付けを行うことで、作業効率がよくなります。
「ちりも積もれば……」で大幅な効率化
ショートカットキーは、このように、細かな作業の時間を少しずつ短縮できます。1回で短縮できるのは数秒でも、いずれも利用する機会の多い操作ですから、全体の作業量が多いほど、何分~何十分という、大きな効果になります。
覚えるのも難しくはないので、はじめは、意識的に少しずつ作業の中に取り入れるようにしてみましょう。やがて手になじんでくると、[切り取り]や[コピー]をするときに、無意識に手が動くようになってきます。
左手で使う基本のショートカットキー
キーボードの左側にあるキーには、それぞれ使う機会の多いショートカットの機能が割り振られています。[Ctrl]キーを押しながらそれぞれのキーを押すことで次のような機能を利用でき、これは、ワード、エクセルはもちろんWindowsのほとんどのソフトで共通して利用できます。
左手だけの操作で、使う機会が多いこれらの機能を呼び出すことができます。