Excel 2010には、データの変化をわかりやすく見せる「スパークライン」という新機能が加わりました。また、表のデータが一定の条件になったときに書式を変更する「条件付き書式」機能がパワーアップ。同じデータを、従来よりもわかりやすい文書に仕上げることができます。
新機能の加わったExcel 2010で表の見た目をパワーアップしましょう。
Office 2010は、さまざまな処理のパフォーマンス(処理速度)も向上しました。特にExcel 2010では、マイクロソフトの発表によると、さまざまな計算でテストを行ったところ、そのうち7割のケースでOffice 2007より高速になったことが確認されたとのことです。また、グラフの処理にもパフォーマンスの向上が図られており、わかりやすい文書を、より快適に作成可能です。
セルの値によって書式を変える「条件付き書式」の「データバー」に、数値がプラスかマイナスかに応じて、セルの背景をグラデーションのグラフ風にする、新しい書式が加わりました。これによって、例えば「プラス収支ならば青のグラデーション、マイナス収支ならば赤のグラデーション」のように塗り分け、さらに、額の大小に応じてグラフの長さも変えるような表現が可能です。
また、同じく条件付き書式の「アイコンセット」には新しいアイコンが加わり、自分でルールを設定するときには細かいアイコンの選択が可能になっています。
「スパークライン」は、セルの中にちょっとしたグラフを描画する機能です。従来のグラフと違い、セルの中に作るため小さく、詳細に値の変化を確認したり比較したりできるようなものではありません。そのかわり、値の変動を簡単なビジュアルにすることができ、ポイントを簡単に伝えられるようになります。
セルの範囲を選択し、[挿入]タブ-[スパークライン]の[折れ線]、[縦棒](値の変化をグラフ化)、または[勝敗](値がプラスかマイナスかをグラフで表現)のいずれかをクリックすることで、スパークラインを作成します。デザインのカスタマイズも可能です。
ピボットテーブルは、表の中のデータから必要な項目を選び、新しい表を作って集計する機能です。例えば、売り上げの一覧から「担当者別売り上げ」「商品別売り上げ」といった集計が行えます。Office 2010のピボットテーブルには「スライサー」という新機能が搭載され、「特定の担当者だけ」や「特定の商品だけ」といった絞り込みが簡単にできるようになりました。
また、ピボットテーブル「ピボットグラフ」では「フィールドボタン」機能が加わり、グラフに表示するデータの絞り込みができるようになっています。