エクセルでの入力作業がより速くなる!便利な操作テクニック(2/2)
編集テクニック編~編集テクニックで操作効率大幅アップ~
入力の次はExcelの編集テクニックをご紹介しましょう。セル内の文字を編集したり、画面の表示を工夫したりすることで、操作効率が格段によくなります。また、Excelのワークシートはとても大きいのですが、キー操作で効率的に画面移動できるテクニックもご紹介します。
編集モードと入力モード
セルに入力されているデータを編集するときには「編集モード」に切り替えます。編集モードの切り替え方もいくつかありますが、ここでは、編集モードへの切り替え方法と入力モードへの戻り方とそれぞれの操作の特長についてご紹介します。
編集モードの切り替え
編集モードに切り替えるには、次のような方法を利用します。あわせて長所や短所もご紹介します。
操作 | ツール | 長所・短所 | |
---|---|---|---|
セルをダブルクリック | マウス | 長所 | 編集対象のセルがはっきりする |
短所 | カーソルの位置の調整が必要な場合がある | ||
数式バーをクリック | マウス | 長所 | 長い文字が編集しやすい・カーソルの位置を決めやすい |
短所 | 実際に入力されているセルと画面表示が離れている場合がある | ||
[F2]キーを押す | キーボード | 長所 | キーボードで文字入力しているときに便利 |
短所 | カーソルが最後に入るので、編集対象部分までカーソルの移動を矢印キーで行わなければならない |
選択したセルを確認して、[F2]キーを押します。
編集モードに切り替わり、カーソルが最後に入ります。
編集モードの終了
Excelでは、「編集モード」は操作の途中なので、必ず終了させてから次の操作をするように習慣付けてください。終了(確定)の操作をしないと、編集したデータが消えてしまう可能性もあります。
操作 | ツール | 長所 |
---|---|---|
[Enter]キーを押す | キーボード | 編集後にすぐに確定しやすい |
数式バーの[入力]ボタンをクリック | マウス | アクティブセルが動かない |
[Esc]キーを押す | キーボード | 編集をキャンセルする場合に利用 |
編集モードを終了するときは、[入力]ボタンか[Enter]キーを押します。
編集モードを終了しました。
必ず編集モードを終了してから次の操作を行うようにしてください。
どの操作を使うと便利なの?
どの操作を利用すると便利か?というポイントは「手の位置に」にあります。キーボードで操作をしている最中でしたら、[F2]キーや[Enter]キーを利用すれば簡単に編集モードの開始、終了ができます。また、マウスに手がある場合は、数式バーをクリックしたり、セルをダブルクリックして編集モードにしたりするとすばやく操作ができます。さまざまな方法を知っていることで、ケースバイケースで最速の操作ができるようになってきます。
画面表示編
Excel 2007以降、1枚のワークシートは、XFD列(16,384列)×1,048,576行という大きさです。この大きなワークシートの表題を固定したり、画面を分割して表示したりすると、大きな表や複数の表を扱いやすくなります。また、画面上の任意の位置にすぐにアクティブになっているセルを移動させるテクニックなどもご紹介します。
ウィンドウ枠の固定
ウィンドウ枠の固定は、選択したセルの上の行、左の列を固定させてスクロールしないようにする機能です。特に大きな表を作成しているときに、項目や見出しがわからなくなってしまうようなことを防ぐことができます。
アクティブになっているセルを移動し、[表示]タブ-[ウィンドウ枠の固定]-[ウィンドウ枠の固定]をクリックします。
画面をスクロールすると、見出しの部分が固定されて表示されるので、内容がわかりやすくなります。
※[表示]タブ-[ウィンドウ枠の固定]-[ウィンドウ枠固定の解除]をクリックすると、固定が解除されます。
画面分割
ウィンドウ枠の固定はワークシートの上端や左端を固定する機能ですが、1枚のワークシートに複数の表があり相互を比べる場合やグラフと表を近くで比較したい場合など、画面分割の機能を利用すると便利です。
アクティブになっているセルを移動し、[表示]タブ-[分割]をクリックします。アクティブセルの位置で分割されます。
分割の位置を変更したい場合は、分割のラインをドラッグします。
スクロールバーをドラッグすると、それぞれのワークシートの位置がスクロールされて、離れた場所でも同時に表示できます。
画面の分割を簡単に解除するには
画面分割を解除するには、[表示]タブ-[分割]をクリックする方法の他に、分割線上をダブルクリックしても解除できます。特に縦横の分割を解除したい場合は、分割線がクロスしている場所にマウスポインターをあわせてダブルクリックすると、一括して解除できます。
ウィンドウ枠の固定と画面の分割はどのように使い分けるの?
ウィンドウ枠の固定は、見出しがある大きな表の詳細項目を順次確認したいときに便利です。また、画面の分割は複数の表や離れた場所にあるグラフなどをひとつの画面に表示したいときに大変便利な機能です。なお、ウィンドウ枠の固定と画面の分割の両方を併用することはできないので、目的に合った方法を選択して、表示方法を使い分けてください。
画面移動編
Excelで大量のデータを扱っている場合、マウスでスクロールすると、画面がいきなり数十行も下に行ってしまったなど、目的の位置にすぐに移動できない場合があるかもしれません。キー操作を知っていることで、大きなワークシートでも瞬時に目的の位置が表示できるようになります。
キー操作で簡単画面移動
データベースのように、空白のない行がある場合、[Ctrl]キーを押しながら矢印キーを押すとデータベースの端(上端・下端・右端・左端)に瞬時に移動できます。
データベースの中にアクティブセルを移動し、[Ctrl]キーを押しながら[↓]キーを押します。
データベースの最後に移動しました。[Ctrl]キーを押しながら[↑]キーを押すとデータベースの上に移動します。なお、データベースの最後でさらに[Ctrl]キーを押しながら[↓]キーを押すと、ワークシートの最後に移動してしまうので、そのようなときは[Ctrl]キーを押しながら[Home]キーを押します。
アクティブセルの位置は?
アクティブなセルの位置は数式バーの左端に表示されています。画面をスクロールバーでスクロールしただけではアクティブなセルが移動せず、前の操作画面に残っている場合があります。操作をする前に、アクティブなセルの位置を確認する習慣をつけておくと、操作ミスが減り、アクティブセルに対して正しい操作ができるでしょう。
まとめ
Excelはバージョンによって機能がアップしたり画面のイメージが多少変わったりしてはいますが、今回ご紹介したような入力や編集のテクニックは(新機能以外は)どのバージョンでも利用できる機能です。テクニックを知り、使いこなすことで操作時間の短縮や操作ミスの軽減にもつながります。ぜひ、数多くのテクニックをExcel上で使いこなしてください。