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電子書籍を読むための製品が発売されたり、著名な作家が電子書籍で作品を発表したりと、「電子書籍」が何かと話題です。
実は、お使いのパソコンやスマートフォンでも、電子書籍を手軽に楽しむことができます。今年の「読書の秋」は、電子書籍で楽しんでみてはいかがでしょうか。
公開日2011年11月9日
※ 掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。
昨今、テレビなどで「電子書籍」という言葉が登場するときには、たいていは電子書籍を読むためのタブレット(板状の)端末が話題になっています。電子書籍は、そのようなタブレット端末や、スマートフォン、パソコンなどで読むことができる、デジタルデータ化された書籍のことです。
ただし厳密な定義は特に定められておらず、携帯電話で読めるコミックや電子辞書など、比較的以前から普及しているものも電子書籍の一種として扱われることがあります。電子書籍はどのような特長を持っているか、最初に見てみましょう。
1:たくさんのデータを端末で持ち歩き、いつでも読める
タブレット端末やスマートフォンなどに電子書籍のデータを入れれば、紙の本で何十冊、何百冊分という、とても持ち歩けないようなデータを簡単に持ち歩くことができ、いつでも気軽に読むことが可能になります。
2:保存場所を取らない
電子書籍はデータとして保存されるため、紙の本のように保存場所を取ったり、積み重ねていたら崩れてしまったり、といったことはありません。パソコンやスマートフォンの中に、何百、何千冊分ものデータを保存しておくことも可能です。スペースを取らずに大量の本を保存するため、自分で本をスキャンしてデータ化する、俗に「自炊」と呼ばれる行動も一部で注目されています。また、紙を消費しない電子書籍は、エコであるという考え方もあります。
(注)「自炊」について詳しくは、コラムにて説明します。
3:検索などの便利な機能がある
デジタルデータならではの便利な機能として、簡単に検索ができたり、指定のページをすぐに開いたり、といった機能が利用できます。
4:(本によっては)安い
同じ内容の本でも、紙の本よりも電子書籍版のほうが安く買えることがあります。
5:すぐに手に入れられる
書店に買いに行かなくても、オンライン書店や、専用のソフトで購入すればすぐに本のデータを手に入れられます。
一方で難点もあります。「紙ではない」ということは、読書=紙の本という常識に長い期間慣れてきた私たちにとっては、どうしても違和感をなくしにくい部分です。また、表示する機器がないと読めない、機器のバッテリが切れてしまったら読めない、という弱点もあります。
ですが、こうした弱点もあることを知った上でうまく利用すれば、さまざまなメリットを得ることができます。
電子書籍を読むには、まず、読むための機器を用意する必要があります。電子書籍を提供しているサービスによっては、専用の機器が必要なものもありますが、まずは一般的なパソコンやタブレット端末、スマートフォンに対応しているものの方が気軽に始められるでしょう。
また、電子書籍を読むためのソフトも必要です。電子書籍を提供しているサービスが、そのサービス専用のソフトを用意しているケースが多いですが、PDF形式など汎用性の高い形式で電子書籍が提供され、無料ソフトのAdobe Readerなどで読めるようになっていることもあります。
そして最も重要なのが、電子書籍の本体である書籍のデータです。インターネット上の電子書籍サイトや、専用の電子書籍ソフトを利用することで購入できます(中には無料配布されているものもあります)。
つまり、私たちは、対応機器とソフトを用意し、電子書籍提供元サービスのWebサイトからデータを購入することで、電子書籍が読めるようになるのです。
対応機器、ソフト、サービス、データの組み合わせ方はさまざまですが、次のページでは、一例として富士通の電子書籍サービス「BooksV(ブックスブイ)」を利用した、電子書籍の読み方をご紹介します。
対応機器にソフトとデータをインストールすることで、電子書籍が読めるようになります。データはさまざまな電子書籍サイトで販売されている他、無料配布されているものをダウンロードしたり、自分で用意したりすることもできます。
Adobe Readerについて詳しくは、こちらの記事も参照してください。
自分で紙の本をスキャンしてデジタルデータ化し、電子書籍にしてしまうことを、俗に「自炊(『自ら吸い出す』ことから『自炊』になったとされます)」と呼びます。カッターや断裁機を利用して本を1枚ずつの紙に分解し、大量の書類をスキャンできるドキュメントスキャナーで、1本のPDFファイルにしてしまうのです。
このようにすれば、あらゆる本を電子書籍化して、本棚をまるごとハードディスクなどの記録媒体の中に収めてしまうこともできます。ドキュメントスキャナーの文字認識「OCR」機能を利用することで本の内容を検索可能にもでき、部屋からあふれてしまうほどにたまった蔵書の整理のために、デジタル化が行われることもあります。
なお、自分の本を自分がデジタル化することは「私的複製」であり問題ありませんが、他者にデータの複製を依頼する「自炊代行」のような行為は、著作権法にふれるおそれがあるとされます。デジタル化を検討する際には注意しましょう。
紙のデジタル化やドキュメントスキャナーについて詳しくは、こちらの記事も参照してください。