「Microsoft® Office 2010(以降『Office 2010』)」は、Office 2007のユーザーインターフェースをさらに改善し、使いやすさがアップしています。加えて、より美しい文書を作成するためのデザイン機能や、インターネットを通じた共同作業のための機能を強化していることがポイントです。
今回は、操作性の向上とデザイン機能の拡充について、
「Microsoft® Word 2010 (以降『Word 2010』)」
「Microsoft® Excel 2010 (以降『Excel 2010』」
「Microsoft® Outlook 2010 (以降『Outlook 2010』)」
のそれぞれのソフトを中心に新機能をチェックしていきます。
公開日2010年6月16日
※ 掲載内容は公開当時のものであり、最新情報と異なる場合があります。
Office 2010では、Office 2007の「リボンインターフェース」が、さらにパワーアップ。リボンのカスタマイズ機能が新たに搭載になり、自分のよく使う機能を集めたリボンのタブを、独自に作ることもできます。
また、ファイルの管理や印刷などは、すべて「バックステージビュー」と呼ばれる新しい画面から行うようになりました。印刷をする際には、常に印刷の設定やプレビューを見ながら作業ができるため、うっかり設定を間違えて印刷してしまうというミスを減らすことができます。
Word 2010、Excel 2010では、クリップボードからの貼り付けを行う際に、貼り付け方法と貼り付け結果のプレビューを行う機能が加わりました。WordやExcelには以前から[形式を選択して貼り付け]という機能がありました。例えばExcelでは、赤い文字の「2010」という数字をコピーしたとき、そのまま貼り付けたり、文字の色は除外して数値だけを貼り付けたり、値は貼り付けずに「赤い文字」という色だけを貼り付けたり、と貼り付け方法を選択できる機能です。
この機能は使い方が少し複雑なので、使ったことのある方はそれほどいなかったでしょう。ですがOffice 2010では、貼り付ける位置を決めて右クリックすると[貼り付けのオプション]が表示され、どのような形式を選択して貼り付けるかを、貼り付けた結果のプレビューを確認しながら選択できます。これによって、自分のイメージに近い文書作りがやりやすくなっています。
スクリーンショット(パソコンの画面を撮影した画像)を文書に取り込む機能も、新たに加わりました。Word 2010、Excel 2010で、それぞれ[挿入]タブの[スクリーンショット]をクリックすることで、そのときに起動しているソフトの画面を、そのまま文書に挿入できます。これによって、ちょっとした操作説明やホームページの紹介などを作ることが簡単にできます。
文字や画像を装飾する「テキスト効果」「アート効果」機能がWord 2010に、ビジュアルを使って表をよりわかりやすくする「スパークライン」機能がExcel 2010に搭載。いずれも、従来では不可能だった美しい文書デザインを実現します。詳しくは、Word 2010、Excel 2010の各パートで紹介します。
Office 2010では、文書を自分のパソコンに保存するだけでなく、インターネット上に文書を保存して、友達や同僚に文書を見せたり、共同で編集したり、自分が持っている別のパソコンから編集したり、といったことが簡単に行えます。そのための機能を「Office Web Apps」といいます。趣味のサークルや企業など、何人かで意見を出し合いながら文書を作成するときに、パワーを発揮します。
Word 2010では、文字や画像をこれまでにないパターンでデザインができる機能が加わりました。これによって、従来よりももっとインパクトがあり、美しく、わかりやすい文書を作ることができます。新機能をひとつひとつ見ていきましょう。
文字を飾るために、フォントや大きさを変えたり、色を付けたりする機能に加え、Word 2010では、文字に影効果や反射効果を加えたり、グラデーションにしたり、輪郭線をふちどったデザインをしたりと、バリエーション豊かな装飾が可能な「テキスト効果」機能が加わりました。より印象的な文書や、美しいポスターを作ることができます。
Word 2010に貼り付けた画像をクリックして選択し、[画像ツール]の[書式]タブをクリックすると、新機能[アート効果]のアイコンが表れます。フォトレタッチソフトのようなさまざまな効果をWord 2010上で利用して、画像を装飾できます。[図のスタイル]、[修正]などの画像編集機能と組み合わせて、美しい画像を作ることができます。
ナビゲーションウィンドウとは、文書にある見出しを一覧表示する機能です。例えば議事録ならば「営業部からの報告」「総務部からの提案」といった見出しが並び、文書にどのような内容があり、全体がどのような構成なのかが、わかるようになっています。ここでいう見出しとは、文書内で「見出し1」「見出し2」などのスタイルが指定された部分のことです。
Word 2007にも同様の機能はありましたが、Word 2010のナビゲーションウィンドウでは、見出しを検索したり、マウスをドラッグすることで文書の順番を並び替えることができる新機能が加わりました。これによって、長い文書の編集がやりやすくなります。