エクセルの「ここが困った!」解決法(3/3)
印刷の困った
エクセルで扱える表やグラフなどは、用途や目的によって大きさや内容がまちまちです。画面上で見ている分には問題なくても、実際に紙に印刷しようと思った場合、思ったような印刷ができないことも多いようです。
ここでは印刷時のちょっとしたテクニックを紹介します。
少しだけはみ出して2ページになる
大きい表を印刷する場合、数行または数列分だけページからはみ出てしまうことがあります。こういう場合は、はみ出し部分も前のページに組み込んで1ページで印刷したいですね。少しのはみ出しを調整するには、印刷プレビュー画面で設定します。
表の印刷プレビュー画面。数行分、はみ出しています。なお、印刷プレビュー画面は、「ファイル」タブの「印刷」をクリックすると表示できます。
印刷プレビュー画面で、一番下に表示されている「拡大縮小なし」をクリックします。メニューが表示されるので、「シートを1ページに印刷」をクリックします。
表全体が1ページに収まるように縮小されたプレビューが表示されます。
白黒印刷したらグラフの区別がわからない
エクセルのグラフは、画面上ではさまざまなカラフルな色を指定できますが、モノクロプリンターで印刷したり、ファックスで送信する場合など、色の区別がわかりづらくなってしまいます。こういう場合は、判別しにくい色の情報を間引いて印刷するモードを選択しよう。
モノクロプリンターで印刷した例。色の情報が微妙で判別がしにくくなっています。
グラフの色情報を間引いて印刷すると、明暗もはっきりとして判別しやすくなります。
グラフを選択した状態で「ページレイアウト」タブをクリックし、ページ設定の「ダイアログ起動」ボタンをクリックします。
「ページ設定」ダイアログボックスが表示されるので、「グラフ」タブをクリックして「白黒印刷」にチェックを入れます。「印刷」ボタンをクリックすると白黒印刷が実行され、「印刷プレビュー」を表示すると、白黒印刷での印刷プレビューが表示されます。
すべてのページに表の項目見出しを入れたい
数ページにも及ぶような表を印刷する場合、すべてのページに表の項目見出しを入れて印刷すると読みやすくなります。これを実現するには、「印刷タイトル」で印刷したい項目見出しの設定を行います。なお、この設定は印刷時にのみ適用されるので、実際のデータ上に項目見出しが追加されるわけではありません。
「ページレイアウト」タブをクリックして「印刷タイトル」ボタンをクリックします。
「ページ設定」ダイアログボックスが表示されます。「シート」タブをクリックして、「タイトル行」の右側の「ダイアログ縮小」ボタンをクリックします。
タイトル行を指定するボックスが表示されるので、表示したい項目見出しの右端をクリックすると、項目見出しの範囲がボックスに入力されます。
[Enter]キーを押して入力された範囲を確定すると、再度「ページ設定」ダイアログボックスが表示されます。「タイトル行」に先ほど指定した範囲が設定されていることを確認して「印刷プレビュー」をクリックしてみましょう。
印刷プレビュー画面を確認すると、2ページ目にも項目見出しが表示されているのがわかります。
指定した位置で改ページして印刷したい
表は、印刷時に改ページする位置を指定することができます。まず、改ページを挿入したい行をあらかじめ選択しておきます。改ページは選択した行の上に挿入されます。後は「改ページ」ボタンをクリックして指定するだけです。
改ページを挿入したい場所の下の行を選択します。次に「ページレイアウト」タブをクリックし、「改ページ」ボタンをクリックします。表示されるメニューから「改ページの挿入」をクリックします。
改ページの位置に破線が表示されます。
印刷プレビューで確認してみましょう。指定した位置で改ページされているのがわかります。
改ページ位置を解除するには
挿入した改ページを解除したい場合は、挿入時と同様に解除したい改ページの下の行を選択し、「改ページ」ボタンの「改ページの解除」をクリックします。なお、指定したすべての改ページを解除したい場合は、「すべての改ページを解除」をクリックします。この場合は、特に改ページを挿入した行を選択する必要はありません。
「改ページ」ボタンの「改ページの解除」または「すべての改ページを解除」をクリックします。
設定変更のコツをつかんでトラブルを解消!
エクセルを使用する上で一度はぶつかるポイントについて紹介しました。
解決方法の中で紹介した各種機能のダイアログボックスやショートカットメニュー、オプション画面は、他にもさまざまな設定を行うことができます。これらを使いこなすことで、さらに多くの機能や設定が可能です。
いろいろと確認しながら試してみてください。